■ 週刊朝日に連載中の食エッセイ「あれも食いたい これも食いたい」をまとめたのがこの丸かじりシリーズ。『アンパンの丸かじり』文春文庫読了。
東海林さんの文章のユーモアとオリジナルな表現に惹かれる。ああ、こんな文章が書けたらいいなぁ、と読むたびに思う。
**(前略)でも、アンパンにも何かひとつ取り柄を見つけてやりたい。
しかし、こうしていくら眺め廻していても、どこにも取り柄なんか・・・・おおっ、アンパンには裏と表があるぞ。
フムフム、そうか、アンパンには裏と表があったか。
表が茶色で裏が白。
発見である。
(中略)
あなたはアンパンを食べるとき、いつも茶色いほう、すなわち表を上にして食べていませんか。
アンパンは十人が十人、茶色いほうを上にして食べる。
手に持ったとき、たまたま白いほうが上だった場合、わざわざ裏返して茶色いほうを上にしてから食べてはいませんか。
なぜでしょう。**(132頁)
なるほど、確かにそうですね。なぜでしょうね。
週末東京しますが、新宿行の特急あずさの中でビール、いやコーヒー飲みながら考えます。