■ 松本のなぎさライフサイトにあるスターバックスの開店は朝7時半。週に1回くらい開店と同時に入店し、いつも同じ席に着いて本を読んでいる。昨日(11日)は『月はすごい』佐伯和人(中公新書2019年発行)を読んだ。
終章の「月に住み宇宙を冒険する未来にどう生きるか」では宇宙開発の未来が語られているが、この章のとびらには**今後、人類は月を拠点に火星の本格的な開発をはじめ、火星に都市を建設するに至るであろう。(後略)**とある。
SF映画で描かれるような未来が本当にやってくるのだろうか・・・。
しばらく前に読んだ『火星無期懲役』(過去ログ)は、終身刑で服役中の主人公はじめ7人の囚人が火星基地建設のプロジェクトに参加するという設定のSFだった。このようなことが行われる時代が本当にやってくるのだろうか・・・。このSFでは参加者がひとりまたひとりと命を落としていく。事故か?読み進むと殺人だったことが明らかになるが、火星に地球で暮らすのと同じくらいに安全な環境が構築できるものだろうか。
『月はすごい』の終章で著者は宇宙になぜ人は旅立つのかという問いに対し、
(1)人類存続のため
(2)生命と宇宙の起源と未来を知るため
(3)地球外知的生命と出会うため
この3つの理由を挙げている。人類存続のために宇宙に旅立つというのもSFでよく描かれる。
地球上の生物はどれも地球と不可分な関係にある。今は宇宙船地球号とその乗組員に分かれているが、もともとはひとつのものだったのだから。この様な生物である人間が本当に地球と縁を切って他の天体で生きていくことができるのだろうか。これはただ単に技術論的な検討というか、研究だけで結論を出せるような問題ではない、と私は思う。もっとも地球の生命は火星で生まれたという説もあるようだが・・・(過去ログ)。