さて、あと一日でまた週末です。
劇団の公演まであと3週間。稽古が出来るのは2週、4回になりました。
今年で最後になる青山円形劇場での公演。
他に類を見ない形状を自由に変えられる舞台を、いとも簡単に壊してしまう
日本の政治家たちの感覚には、本当に呆れるばかりです。
ここへきて、東京オリンピックの施設を見直すと言う話が出ているらしい。
国立競技場が新築の為に、使用が終了したばかりだけれど、
あのあたりは景観ががらりと変わってしまうので、
建築家などから建設に反対する意見が多かった。
いったい、誰の意見を聞いてそう云った事を決めるのか?
こちらも政治屋の方々のやり方が、良く解らない。
呆れると言えば今日、会社であった『技術報告会』の発表。
トラブル対応の報告なんだけれど、対応策を説明して、
「ここ数カ月、問題が発生して居ない」で終わってしまう。
おいおい・・・・
こうしたら直ったは良いけれど、技術的な裏付けとかを説明して
施策が有効であることの根拠はどうなって居るんだ?と、質問した。
機械設計の施した施策なのだけれど、元はと言えば電気部品が壊れると言う事が発端。
壊れた原因分析をして、その時にその部品に何が起きて壊れるのか?
そう云った予想を立てて、施策を施すのが設計の仕事だろう?
電気的な原理や簡略的な動作を『等価回路』というものにして説明するのが
技術者の基本中の基本なのだけれど、それを要求しても
『これは機械設計の発表だから・・・・』などと言って、ごまかす・・・・。
そもそも『等価回路』が書けない管理職が、部下に仕事をやらせているんだから
部下のやった仕事の検証だって、やっちゃいない。
「こうこう、こうしたら直りました」で、OKを出してしまう。
こうしたら直った・・・・はそれはそれで大事なことです。
でも、それは対処療法と一緒で、根本的な予防策にはつながらない。
検証をして、理屈の上で有効ならば、次の設計ではそれを生かさないと・・・・
ところがその「実績」だけを取り上げて『今までと同じ』と云う輩ばかり。
せめて、こう云う技術的な理由で前のものが最善なので同じにしました・・・・
という説明をしろと、僕は言い続けてきたんだけれどね・・・・・
ハッキリ言って、『等価回路』ひとつサッと書けない管理職や
それを要求しない技術者のレベルの低さには閉口する。
実は僕が若い頃、お師匠さんだった人に言われ続けていた事なのです。
それで、相談に行く時に『等価回路』を示さないと相手にされなかった。
師匠いわく『等価回路が書けないのは理解して居ないから』
間違ってもいいから、自分なりに理解した『等価回路』を示しなさいと・・・・
その後、その『等価回路』をきちんと書けるようになった時に
『やっと、まともに技術的な話が出来るレベルになったね』
と言われて、嬉しかったのを覚えている。
考えてみれば、僕はそれから急激に技術レベルが上がった。
そう云う意味では、『技術者としての転機』だった気がする。
指導する人間のレベルが低いと、若手も育たない・・・・困ったものです。
僕は先輩にも恵まれていたのですねぇ。