今日は、かつて劇団で一緒に芝居をしていた西原沙矢香さんが出演する
『SirenSong』という芝居を観に、池袋にある『シアターグリーン Big Tree Theater』
まで行って来ました。
芝居のあらすじ
かつて銀行強盗を試みたものの、仲間に裏切られて収監された服役囚ジドウは
刑期を終え、サンジャンコ・シティーの寒空の下に立ち尽くしていた。
行くあてもない彼は旧友を頼り、VISAの取得を望むある外国人女性と偽装結婚をして
報酬を得る仕事を紹介される。
リーラと呼ばれるその女性は偽りの共同生活のなかで、執筆中であるという
大人向けファンタジー小説のアイディアを語りはじめる。
それは愛という感情を知るために、人間にあこがれる人魚姫の伝説をアレンジしたものだった。
やがて彼女の語る幻想世界はもうひとつの現実となって展開してゆき、
ジドウとリーラに襲いかかる数奇な運命と密接につながってゆく・・・。
ファンタジックな過去世界と、ハードボイルドな現実世界がおりなす、時空を超えた愛の物語。
というのが、Webやパンフレットに書かれた内容。
芝居は、テンポが速い、息をつく暇がないほど・・・・・と言うと聞こえはいいが、
率直な話、どこか落ち着きのない観ていて疲れてしまう内容だった。
最近の創作芝居は、どうもこの手の芝居が多いのかなぁ?
芝居って言うのは、丁々発止の台詞ばかり続くと疲れてしまう。
と言うか、慣れちゃってワンパターンになるんですよ。
これは劇団の座長がいつも口を酸っぱくして言い続けていること。
今年の公演で、自分がやった役でも怒るシーンが3回ほどあったんだけど
それも最初からテンションをあげると、相手役も慣れてしまう。
観ているほうも、当然怖さとか、驚きを感じなくなるって・・・・
芝居をはじめとした表現の世界は、自分がやっていることをどう伝えるか?
絵を描くときに、濃淡をつけるように、芝居や音楽では緩急あり、
間や、時には息をつかせぬ台詞のやり取りで伝えるものが明確になる。
そんな感じで、演技力や芝居の構成以前に、観ていてちょっと疲れちゃった芝居でした。
芝居に入りきれなかったもう一つの理由は、僕の後ろの観客。
芝居が始まってから最後まで、持ち物のビニール袋のガサガサする音がして、
おまけにそれが僕の耳の高さで、ずっと聞こえている。
映画館で、お煎餅を袋から出して食べている人の前で映画を観ているような感覚。
そして、その席に座っていたのが、なんと劇団のおばちゃま・・・・・
なんとも、言えない気持ちになりました。
場内は飲食禁止なのに、飲み物を持ち込んでバッグから出して飲んでいるし、
その時も『ガサガサ』と言う音が、聞こえて耳障りで仕方がなかった。
そんな人が芝居をやっているんだから、その無神経さに呆れて物が言えなくなります。
休憩なしの芝居だったので、怒鳴るわけにも行かず、結局2時間ずっとその状態。
芝居にもそういう、無神経な部分が出るんですよ。
人間、そんなに使い分けできませんからね・・・・・
お芝居に限らず、音楽会で咳払いをする人、子供を連れてきて泣かせる人が結構居るけど、
そういった無神経な人は『お作法』を身に着けてから、劇場に来るようにして欲しいですね(笑)