映画とライフデザイン

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マイレフトフット ダニエル・デイ・ルイス

2010-09-15 09:55:26 | 映画(洋画 89年以前)
生まれたときから重度の小児麻痺に侵された画家の半生を描く実話に基づく89年の作品である。ダニエル・デイ・ルイスはこの作品で最初のオスカー主演賞を受賞する。助演賞をもらった母親役ブレンダ・フリッカーも非常によく、演技者全般のレベルが高い。何より難度の高い役をこなしたダニエルと子供のころを演じた子役の演技に敬服する。



アイルランドの煉瓦職人夫妻の10番目の子供として生まれたクリスティは、生まれながらに脳性小児麻痺に冒されていた。幼い頃のクリスティは、ある日母が階段から落ちたことで、かろうじて動く左足で必死に玄関扉を叩き、近所の人を呼ぶが、誰もクリスティのおかげと気づく者はいなかった。また、父と兄弟が勉強をしている時、0.25の4分の一は何かという質問に主人公は左足の指を使って懸命に16分の一と書く。でも答えがわからない家族はその文字を意味のあるものと思わない。彼は無能力者とみなされていたのである。しかし、主人公が懸命に左足で文字を書いたのがmotherでこれを見て家族は驚くが。。。。

子沢山の母親の強い母性、身障者の恋愛感情、才能の発掘などこの映画で訴えたいことはたくさんあったろう。いずれもよく表現されている。
しかし、それを演ずる主人公の演技が稚拙だったら何も生きない。ここにおける主人公の演技は幼児期の子役の演技を含めて極めて素晴らしいものであった。「ゼア・ウィル・ビーブラッド」で究極の演技を見せたダニエル・デイ・ルイスは当代きっての俳優だと改めて認識する。
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