映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

パリより愛をこめて  ジョン・トラボルタ

2010-09-22 20:33:24 | 映画(洋画 2010年以降主演男性)
「パリより愛をこめて」はジョン・トラボルタとジョナサン・リス・マイヤーズの二人がフランス・パリを舞台に激しい銃撃戦やカー・アクションを繰り広げるリュックベッソン作品である。序盤よりテンポがよく、途中で緩急をつけながら90分を一気に駆け抜ける。アクションも完ぺきで非常にスリリングでよかった。

パリのアメリカ大使館員ジョナサン・リス・マイヤーズは、CIAの見習い捜査官として諜報活動に従事していた。在仏大使よりパリサミットのための警護を任され、一人の相棒と組むことになる。それがジョン・トラボルタだ。スキンヘッドの堅気でないいでたちで、口よりも先に銃を撃つ危険な男だ。いきなりパリの中国系マフィアのアジトに入って麻薬の裏組織を退治しにいく。銃も撃ったことのないジョナサンはとまどうが、相棒としてトラボルタにつき危険地域に入っていくが。。。。



原案リュック・ベッソン、監督ピエール・モレルというのは『TAXi』『96時間』の名コンビである。リュックベッソンは前作に引き続きアメリカ映画のスタージョントラボルタを花の都・パリで思いっきり走らせる。
ベテランと新米のコンビはポリス映画の定石だ。古くは黒沢映画「野良犬」の三船と志村、最近の洋画では「トレーニングデイ」のデンゼルワシントンとイーサンホンクのコンビなど、熟達者と未熟者に対比を見せるのが一つのパターンである。今回はスパイものともいえるが、過激で行動派なトラボルタにジョナサンをうまくからませる。どこまでも対称的でありながら息の合った二人の掛け合いは軽妙である。トラボルタはサブウェイ123での悪役がよくあってたが、ここでもその流れは変わらない。

いつもながらリュックベッソンは90分で映画をまとめる。この簡潔さは見事だ。贅肉をかなり取っているにもかかわらず、ストーリーにはかなりの起伏がある。脚本とアクションのからませ方はさすがである。しかも、パリの街を縦横無尽に使う。観光でメインの場所だけでなく、アジア人や中東の人たちがたむろう猥雑なエリアもとり混ぜるので今のパリの様子がよくわかる。それ自体でも楽しませてくれる。



映画を華かにさせる女優陣もなかなかよかった。ジョナサンの相手役の女性カシア・スムトゥニアクはなかなかよい。中東系の美女もトラボルタに絡んでくるがエキゾティックな美人だ。男性映画なのにそれだけに終わらせない色鮮やかな仕掛けも数多くあり、それもよかった。

リュックベッソン作品には外れがないことを再認識した。
コメント
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