後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

男の隠れ家を作ろう!その二

2007年11月10日 | うんちく・小ネタ

何か仕事をしようとすると、全て人間関係がうまく行かない。自分だけの空間が欲しい。山林に小屋を作り、その後1988年に水の上にも隠れ家を作ろうと考えた。キャビン付きのクルーザーヨットを男の隠れ家にしている雑誌記事を見てすぐに真似をした。クルーザーの新艇は1000万円以上するが中古は車の中古位とも書いてある。琵琶湖周辺は中古艇が格安という。ヤマハ19を買い陸送し霞が浦に運ぶ。船の長さは19フィート。キャビンは狭いが2人なら寝れる。街の明かりがチラチラ波間に揺れる夜のキャビンは淋しくて、男の隠れ家に好適である。何度も泊まった。10年間ヤマハ19に通ったが、隠れ家としては狭すぎる。炊事用のコンロが無い。トイレが付いていない。電灯がつかない。冬の夜はめっぽう寒い。厚いフトンを持ち込むので一層狭くなる。

1998年に進水後17年のアメリカのクルーザーへ買い換える。長さは26フィートながらキャビンの天井は高く幅広い。32フィートの艇のキャビンくらい大きい。炊事用のコンロが2口と流しが付いている。電動水洗トイレ、夜間航行用のライト、室内灯が完備している。

闇夜に霞が浦へ出てゆくと遥か岸辺には家々の灯火がまたたき黒い水面が夜風に揺れている。独りで出るので暗い湖が何か恐ろしく感ずる。岸の灯火が見えていても怖い。はるか海上遠く沖にでている船の操舵室の孤独な仕事が想像される。

山林の小屋とクルーザーへ隠れ家をもとめて通うことは滑稽かもしれない。しかし山林の小屋もクルーザーも同じような目的で使う。名前は「あけび荘」と「あけび号」となっている。(この項の終わり)


男の隠れ家をつくろう!その一。

2007年11月10日 | うんちく・小ネタ

昔から人間関係がうまく作れない。

時々何処かに隠れたくなる。

1973年に男の隠れ家を作ろうとして山梨の山林を80坪ほど購入し、6畳と3畳の2部屋の小屋を作る。水田地帯から悪路を2Kmくらい上った雑木林の中である。清流が敷地の端を流れている。そこは谷地であり眺望がゼロ。八ヶ岳や南アルプスの嶺線はそこから急斜面を登った白樺台地に上がらないと見えない。このような谷地は住宅地や別荘には不向きで地価が驚くほど安い。小屋の方は地元の土建屋さんに頼んで格安の鉄筋コンクリート、純白のペンキ仕上げで見事であった。

男の隠れ家として絶好の立地条件である。まず2Kmのダートを登る車がいない。鬱蒼たる山林は人間に恐怖感を与える。まわりに人家がないので夜の雑木林は漆黒の闇。谷地で眺望がゼロということは何処からも純白のペンキ塗りの小屋が見えない。そんな所に小屋があるとは想像できない。1973年以来足しげく通い宿泊するが他人が尋ねてきたことが無い。一度だけ村役場の税務課の役人が尋ねてきた。不動産税を課税するために来たという。小屋の中を見せて男の隠れ家へも課税するのか?と尋ねた。いやこれは物置小屋や山の作業小屋と同じなので不動産税は頂きませんと言う。これで村役場公認の隠れ家が誕生した。よく山林に隠れ家があると言うと「ヘー、別荘をお持ちですか?」となる。別荘と山林内の隠れ家は根本的に違う。なにが違うかは建設費が決定的に違うだけでなく作ったひとの目的、動機が違う。人間関係に困って隠れ家に逃げるのと別荘へ英気を養いにくる富裕階級とはなにか根源的に違うような気がする。それと別荘へは女性も行くが「女の隠れ家」はあまり聞いたことが無い。ただ家内は男の隠れ家に興味があるらしく時々くるのでいささか困るが。

小屋を作ってまもなくあちこちの山林の中に隠れるように小屋が出来て来た。隠れ家が好きな男が意外に多いことに吃驚する。隠れ家で何をするかはいずれ書くつもり。(この項の終り)