霞ヶ浦は日本で二番目に大きな湖です。しかし荒涼とした蘆の茂みが岸辺を覆っていて、淋しい所です。兎に角、観光客が来ない湖です。土地の老人が静かに釣り糸をたれているだけです。淋しすぎて悲しくなります。それを旅愁と言うのでしょうか。
以前にヨットを係留し、毎月、2、3度と帆走を楽しむために通っていた所です。
2年前にヨットを止めてから一度行ったきりです。そこで今日は長駆、車を駆って独で小さな旅をしてきました。昔の思い出をたどる旅でした。
上の写真は土浦港から沖の方を見た風景です。観光船があるのですが、お客がいないので係留しっぱなしです。港には貸ボートも無いので誰も遊びに来ません。水と空が広がっているだけです。写真を撮っている私の周りには人影がありません。
湖の北岸の堤防の上を辿って以前、ヨットでよく行った沖宿という名前の小さな漁港までドライブしました。斜めになった秋の陽射しが弱々しく湖面に反射しています。岸辺には白っぽくなった晩秋の蘆が冬の近いことを示しています。
上の写真のような沖をヨットで帆走していた頃のいろいろを思い出し懐かしさで胸が一杯になりました。
上の写真が「沖宿」という名前の漁港です。白魚、ハゼ、ワカサギ、小鮒、芝エビなどが水揚げされます。
上の写真の左の岸壁にヨットを係留して、家内ともに沖宿の村落の中を散歩したものです。
上の写真は沖宿の近くの岸辺の風景です。この風景で思い出し、小魚の佃煮をいろいろ売っている常盤屋という店を訪問しました。相変らず白魚、ワカサギ、ハゼ、シジミ、小エビ、などなど霞ヶ浦で採れたものの佃煮を売っています。店のオジサンとオバサンへ以前よく買いにきましたと話しかけ、しばし雑談をしました。
帰りは「つくば研究学園都市」に回って、ドイツ風のパンの美味しいモルゲンと言う店に寄りました。家内へのおみやげとして黒パン、ベーグル、トルテ風の菓子パンを買って来ました。
昔よく行った曾遊の地への旅でした。人影の無い荒涼とした岸辺をドライブしながら旅愁を感じる旅でした。(終わり)