後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

荒涼たる霞ヶ浦の旅愁

2013年11月05日 | 写真

霞ヶ浦は日本で二番目に大きな湖です。しかし荒涼とした蘆の茂みが岸辺を覆っていて、淋しい所です。兎に角、観光客が来ない湖です。土地の老人が静かに釣り糸をたれているだけです。淋しすぎて悲しくなります。それを旅愁と言うのでしょうか。

以前にヨットを係留し、毎月、2、3度と帆走を楽しむために通っていた所です。

2年前にヨットを止めてから一度行ったきりです。そこで今日は長駆、車を駆って独で小さな旅をしてきました。昔の思い出をたどる旅でした。

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上の写真は土浦港から沖の方を見た風景です。観光船があるのですが、お客がいないので係留しっぱなしです。港には貸ボートも無いので誰も遊びに来ません。水と空が広がっているだけです。写真を撮っている私の周りには人影がありません。

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湖の北岸の堤防の上を辿って以前、ヨットでよく行った沖宿という名前の小さな漁港までドライブしました。斜めになった秋の陽射しが弱々しく湖面に反射しています。岸辺には白っぽくなった晩秋の蘆が冬の近いことを示しています。

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上の写真のような沖をヨットで帆走していた頃のいろいろを思い出し懐かしさで胸が一杯になりました。

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上の写真が「沖宿」という名前の漁港です。白魚、ハゼ、ワカサギ、小鮒、芝エビなどが水揚げされます。

上の写真の左の岸壁にヨットを係留して、家内ともに沖宿の村落の中を散歩したものです。

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上の写真は沖宿の近くの岸辺の風景です。この風景で思い出し、小魚の佃煮をいろいろ売っている常盤屋という店を訪問しました。相変らず白魚、ワカサギ、ハゼ、シジミ、小エビ、などなど霞ヶ浦で採れたものの佃煮を売っています。店のオジサンとオバサンへ以前よく買いにきましたと話しかけ、しばし雑談をしました。

帰りは「つくば研究学園都市」に回って、ドイツ風のパンの美味しいモルゲンと言う店に寄りました。家内へのおみやげとして黒パン、ベーグル、トルテ風の菓子パンを買って来ました。

昔よく行った曾遊の地への旅でした。人影の無い荒涼とした岸辺をドライブしながら旅愁を感じる旅でした。(終わり)


ヨーロッパ文化の闇(7)アメリカの干渉がイスラム圏の内戦、政情不安の原因

2013年11月05日 | 日記・エッセイ・コラム

イラク、イラン、リビア、シリアなどの独裁者は反米、反ヨーロッパの旗印を鮮明にして国民の支持を集め、独裁政権を維持してきました。

それとは反対にサウジアラビアやアラブ首長国連盟のように徹底的に親米政策をとり、その引き換えに欧米による国内政治への干渉を排除して独裁政治を続けている国々もあります。

激しい反米だったイラクはアメリカ軍に占領され親米政権が出来ました。アフガニスタンも同様です。

同じ様にリビアとエジプトは欧米の干渉によって独裁政権が倒れ、欧米よりの政権が出来るはずでした。しかしリビアもエジプトもいろいろな武装部族が割拠し、闘争を繰り返して内戦が続いています。

シリアの内戦も欧米による干渉で激化しています。そして200万人ものシリア難民が国外へ逃れているのです。

アメリカ軍が平定し、親米政権の出来た筈のイラクでもアフガニスタンでも、イスラム過激派によるテロが絶えません。スンニ派とシーア派の武力抗争も絶えません。

そしてイスラエルとパレスチナ自治政府も終わりの無い武力抗争を続けています。

中近東に現在起きている以上のような大きな悲劇は欧米による干渉で一層混迷を深くしているのです。

この中近東の諸国は、いろいろなイスラム宗派とアラブ社会独特の強い部族主義が結びついた非常に複雑な国々なのです。その背景には5000年の歴史があるのです。

それなのにアメリカは自分が理想と思い込んでいる民主主義や人権尊重主義を武力で押し付けるのです。その態度は中世のドイツ騎士修道会が北方の異教徒を武力でカトリックへ改宗させようとした態度と全く変わりません。

中近東の国々へ欧米が干渉するのは一切止めるべきです。人権尊重主義も民主主義も彼等自身が重要だと認め、自らが導入すれば良いことです。

独裁政権でも国内が平和で、生活が平穏なほうが幸せだと考える人々が多いのら、欧米は干渉すべきではないのです。

反米を大声で言う故フセイン大統領やカダフィ大佐のような狂人とは取り合わなにことです。それを子供の喧嘩のように感情的に取り潰しても、親米国家は出来ません。残るのは反米感情を持った部族主義者だけです。そこからイスラム過激派が生まれるのです。

このような欧米の干渉主義を私は、「ヨーロッパ文化の闇」の一つと考えています。

この記事を書きながら、私は、文化人類学者のルース・べネデクトの言葉を思い出しています。「すべての民族文化には絶対に優劣が無い」という言葉です。

それはそれとして、

今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)