持続可能な開発目標とはSustainable Development Goalsの訳でSDGsと短く表現されます。SDGsは社会問題を論ずるときの一種の流行です。数年前から国連が事業の柱にしてからSDGsは日本でも流行ることにになったのです。その内容は国民一人一人が努力し持続的な経済発展をし飢餓を無くそうという目標です。一種の社会運動です。
このSDGsは個人や株式会社の活動によって世界から貧困や飢餓を無くそうという新しい思想です。新しい文化です。
今日はこのSDGsによって世界の飢餓問題が解決出来るのか考えてみたいと思います。
国連の2018年版「世界の食料安全保障と栄養の現状」報告書によると世界の飢餓人口の増加は続いており、2017年には8億2100万人が飢餓に苦しんでいます。
世界の人口の9人に1人が飢えているのです。そして「飢え」が原因となって死んでいく人は毎年2000万人という報告もあります。
最近は飢餓が増加を続け、10年前の状況に逆戻りしました。 この後退は、2030年までに飢餓をゼロにするという国連のSDGsが失敗する可能性を示しています。
南米およびアフリカのほとんどの地域で状況が悪化している一方、アジアで特徴的であった栄養不良の改善傾向さえも著しく減速しています。
国連の年次報告書によると、気候の変動や、干ばや洪水が、武力紛争や景気後退とともに飢餓増加の主要因の一つとなっています。
飢餓をなくし、食料安全保障を確保し、栄養改善を実現しますという国連のSDGsは失敗する危機に瀕しているのです。
この現状に果敢に立ち向かっている日本人もいます。以下に一人の例をご紹介します。
それはNPO法人ハンガー・フリー・ワールドの理事で事務局長の渡邉 清孝さんです。(https://sdgs.tv/tg_mov/goal2 )
このNPO法人は、SDGs目標2の「飢餓撲滅」に向けて、途上国の人たちが自力で食料を確保できるよう農業技術指導や栄養改善などを通じて支援している団体です。
世界では約8億人が飢餓状態にあるのが現状です。その一方で、先進国ではサハラ砂漠以南の地域の年間農業生産量に匹敵する食品が捨てられているといういびつな現実があります。
この渡邉 清孝さんが事務局長をしているNPOは30年以上にわたって飢餓撲滅の現場で活動してきました。
もう一つの例は民間会社のSDGsの取り組みです。味の素会社の例です。(https://www.ajinomoto.com/jp/activity/csr/pdf/2018/SDB2018_all.pdf )
この会社は以下の問題の解決に努力します。
1、栄養情報不足による栄養バランスの崩れがもたらす「不足栄養・過剰栄養」
2、都市への一極集中や急速に進む高齢化などライフスタイルの変化による多忙化、孤食化がもたらす「こ ころの健康問題」
3、「食資源の枯渇とフードロス」の食資源課題
4、製品ライフサイクル全体での地球との共生(カーボンニュートラル、フードロスの半減、持続可能な調達、 持続的な水資源保全、廃棄物のゼロエミッションの実現)
このように従来の利潤追求だけの株式会社の活動にいろいろなSDGsの運動を組み込んでいるのです。成果は遅遅としてますがこの新しい運動は社会を明るくします。希望の灯火です。
今日はSDGsによって世界の飢餓問題が解決出来るのか考えてみました。
写真は世界の貧困国の例として 中央アフリカ 、 モザンビーク、ニジェールの写真を示します。4番目の写真は貧困国の住宅です。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
1番目の写真は貧困国4位の中央アフリカです。国民1人あたりのGDPは 425ドルです。
2番目の写真は貧困国6位のモザンビークです。国民1人あたりのGDPは472ドルです。
3番目の写真は貧困国11位のニジェールです。国民1人あたりのGDPは510ドルです。
4番目の写真は世界の貧困国の住宅です。国連がSDGs運動をしている国の様子です。写真の出典は、https://gooddo.jp/magazine/sdgs_2030/decent_work_sdgs/6505/ です。