曇り日で鮮明な写真になりませんでした。でも武蔵野公園の広々した感じが出ています。風がさわやかでした。
運転免許を返上したので、三鷹市の花と緑の広場へ行くことが出来ません。
そこで2019年の5月に撮って来た写真をお送り致します。
ヒナゲシ、ヤグルマソウ、マツビシソウなどなどを混栽した美しい花畑です。花畑を作った人の美しい心も偲ばれます。
写真をお楽しみ頂けたら嬉しく存じます。
そこで2019年の5月に撮って来た写真をお送り致します。
ヒナゲシ、ヤグルマソウ、マツビシソウなどなどを混栽した美しい花畑です。花畑を作った人の美しい心も偲ばれます。
写真をお楽しみ頂けたら嬉しく存じます。
今日は日本と欧米の文化の違いを強調したいと思います。欧米が良くて日本が悪いと言う主張でありません。世界中の民族の文化には絶対に優劣が無いのです。しかし違いはあります。いろいろな民族文化を尊重すると心豊かな日常になるのです。そんな心算で今日は日本の豪華客船は欧米より弱小なのは文化の違いという考えを書きたいと思います。
数年前に日本の豪華客船に何度か乗りました。文字通り豪華で感動しました。帰宅後、世界中の豪華客船の大きさや設備の良質さを調べました。
そうしたら欧米の豪華客船は日本のより数倍くらい大きいのです。アメリカの豪華客船は数百隻もあるのに比べて日本には数隻しかありません。この事実には驚きました。
まず写真で日本と欧米の客船の大きさを示します。
1番目の写真はは日本の豪華客船の飛鳥2号です。大きさは約5万トンです。
2番目の写真は世界最大の豪華客船の、オアシス オブ ザ シーズ号です。アメリカの船で約22万トンです。(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%BA )
3番目の写真はオアシス・オブ・ザ・シーズ号の内部です。
戦前生まれの私はすぐにオアシス・オブ・ザ・シーズ号は7万トン余の戦艦武蔵や大和よりも大きいことに驚きました。
いろいろ調べてみましたら日本の豪華客船は4隻だけですが、ドイツ16隻以上、イタリア13隻以上、スペインですら5隻以上で、アメリカは数百隻です。数だけではありません。アメリカの船には15万トンから20万トンの船がザラにあるのです。
これには正直、度肝を抜かれました。そこで深く考え始めました。
「どの民族がどのような事にお金を使って人生を楽しむかは、その民族の文化の特徴なのです」という結論に到達しました。
欧米人は豪華客船にお金を使い人生を楽しむ民族なのです。日本人、そしてアジア人の民族の文化には豪華客船という文化がなじまないのです。はっきり言えば嫌いな趣味なのです。
何人の日本人が毎年この豪華客船の趣味を楽しんでいるのでしょうか?
日本の国土交通省の調べでは、日本のクルーズ元年という「ふじ丸」の就航した1989年の豪華客船乗船者数は15万人余、それから少し増えたり減ったりしましたがほぼ横ばいで、2011年には18万余人でほとんど一定です。最多は2019年の約36万人でした。
これを世界の最近の年間乗船者数の約2000万人に比較する非常に少ない感じがします。とくにアメリカの乗船者が非常に多いのです。
欧米では豪華客船はビジネスとして大きな分野なのです。
これは欧米と日本、そしてアジアとの文化の根源的な相違が原因になっています。
話は飛びますが、私は50歳の時から25年間、クルーザーヨットの趣味を楽しんでいました。
ところが日本全体のクルーザー・ヨットの総数は過去30年間、3000艇を越えることはありませんでした。その数はほぼ横ばいです。このヨットの趣味は日本では絶滅危惧種の趣味なのです。
その25年間、何故日本ではヨットの趣味が広がらないかいろいろ考えてみました。
それは豪華客船の趣味と同じような文化の根源的な相違が原因になっているのです。その原因は、日本人が1ケ月あるいは2ケ月という長期のバカンスを許さない社会文化を持っていることです。それが長期の船旅やヨットの趣味が増えない直接的な原因だと思います。
それでは、何故長期のバカンスが日本で普及しなのでしょうか?
それは欧米人と日本人の人生観や職業観の大きな相違に由来するのです。
江戸時代の末期まで、働く日本人は盆暮れ以外は休みません。
明治の文明開化で土曜日が半ドン、日曜日は休みになりました。最近は国民の祝日も数が増え休日が多くなりました。しかし現役の日本人は長期のバカンスをとれません。とると出世しないのです。会社で白い眼で見られるのです。
そして昔も現在も、日本人にとって職業はその人の人生の全てを捧げるべきものなのです。ですから仕事の邪魔になるような趣味は罪悪でした。
勿論、日本人もいろいろですから、趣味に一生を費やす人もいます。しかしその数は非常に少ないのです。
一方欧米人の多くの人は、趣味こそが自分の個性を発揮できる重要なものと信じています。個性を大切にする文化です。
すると職業はその趣味の費用を得る手段になります。当然、全人生を職業へ捧げる人は少なくなります。
長期のバカンスは個人の権利として認められる文化なのです。
勿論、どんな国にも例外はあります。職業へ人生を捧げる欧米人も沢山います。しかし大多数はそうではありません。
以上の理由に加えてもう一つの彼我の文化の大きな相違があります。
欧米人は船に乗って楽しむという文化を持っています。
日本人は船は漁業に使うか物資を運ぶ仕事以外に使ってはいけないという牢固とした伝統を持っています。
この違いは25年間のヨットの趣味をしている間に身に沁みて体験しました。
ヨットに乗っていると海上では漁船や貨物船が優先です。欧米では帆船であるヨットが航路の優先権をもっているのに、日本ではヨットが舵を切って、航路をあけなければいけません。ヨットは遊びで、他の船は仕事をしているので当然と考えます。
港に入ればヨットは一番不便な、港口に近い岸壁に停めるのが原則です。絶対に漁船の邪魔をしてはいけません。
岸壁で舫いロープを整理していると、釣り人が近づいてきます。
そしてこの船は沖で釣りを楽しむために持っているのかと聞いてきます。
私が釣りはしません。帆走を楽しむのですと答えると、いささか軽蔑したようにあいまいな笑顔をして去って行きます。釣りをしないのに船を持っていることがどうしても理解できないのです。
豪華客船に乗って遠洋を渡りながら美味しい食事を楽しむ。レストランの大きな窓の外には果てしない海が白波を立てている。船の上ではゆったりと時間が流れて行きます。それだけを楽しむのが客船に乗る趣味です。
その上豪華客船は日本では一日5万円くらいするのです。
日本人は揺れる船上よりも温泉地の高級な旅館に泊まったほうが良いと考えます。そのせいで日本の客船にだけは大海が見えるように大きな窓をつけた大浴場がついています。
欧米人と日本人の趣味の違いは人生観の違いによって生じるのです。根が深いのです。ですから船会社が豪華客船の旅をいくら宣伝してもお客は急には増えません。それは金額のせいではないのです。
それぞれの国々に違った文化を大切にすると、この地球は住んで楽しい惑星になると私は信じています。しかし他国の趣味も理解することも大切なことと信じています。
今日は日本の豪華客船は欧米より弱小なのは文化の違いという考えを書きました。日本と欧米の文化の違いを強調しました。
それはそれとして、
今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)