後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「中世の雰囲気漂うドイツの地方の町」

2025年02月14日 | 旅行記

1969年にドイツ在住に慣れたころ、フンボルト本部から封書が届く。マイクロバス一台でドイツ全土の観光に連れていってくれるという。シュツットガルトから始まり、アウグスブルグ、ミュンヘン、ロマンテッシェ・シュトラーセ、ベルリン、ハノーバー、ブルーメン、リューベック、ボン、ケルン、モーゼル河を遡って、トリアー、カールスルーエ、シュツットガルトに帰る二週間ほどの長旅である。

黒い針葉樹の森と新緑の広葉樹の美しい五月であった。各地の中世の絵画館、近代美術館、教会や修道院、歴史的な町並み。これが伝統的なドイツ文化だというものを徹底的に見せる。音楽ではベートーベンに代表される古典音楽、暗い宗教画の歴史、デユーラーの絵画、カント、ショウペンハウエルに代表される哲学、ゲーテやトーマスマンの文学、それら伝統に関連した記念館や生家を見せる。

壮大な教会や修道院も訪問する。出発時は新緑であった林が深い緑になったころドイツ遍歴の旅を終え、シュツットガルト市へ帰る。

この国が誇る文化はすべて暗く重々しく、深みのあることが特徴である。例えば、日本で有名なヘルマンヘッセは軽過ぎるらしく、ドイツでは評価が高くない。ドイツの留学制度は外国人にドイツ文化の素晴らしさを教え、帰国後もドイツ文化の支援者になって貰うことである。

中世や封建時代の雰囲気がドイツに漂っている。住んでみるとドイツ人はそれを誇りにするのか酒席の主な話題になる。ヨーロッパ諸国では、ドイツしか知らないが聞いてみると、どの国もそんな中世の雰囲気が漂っているそうである。

日本はどうであろうか?外国人にはやはり平城・平安京時代や江戸時代の雰囲気が漂っているように見えるのかも知れない。それが日本の魅力なのかも知れない。外国人にとっては。


中世の町の写真を示します。出典は、https://pixta.jp/tags/%E4%B8%AD%E4%B8%96%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84  です。

それはそれとして、 今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。 後藤和弘(藤山杜人)
 

3 コメント

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そんなことがあったのですか。日本は私の知る限り... (eri)
2008-04-02 13:43:59
そんなことがあったのですか。日本は私の知る限りでは留学生にそこまでしていません。以前、大学で、時給千円で中国人留学生の操舵人や学習サポートをしましたが、あとは新年会か遠足くらいでした。国の姿勢がまるで違います。

中国に一ヶ月留学したときは、毎週末史跡博物館めぐりに観光、帰国時に上海旅行と、中国文化・思想をたっぷり頂戴し、私費のせいか、毎日の給食も中国人学生と違い宴会のような手の込んだフルコースでした。
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三十年戦争についてネットで調べましたが、面白か... (高山)
2008-04-03 13:43:46
三十年戦争についてネットで調べましたが、面白かったです。
ドイツをバイエルンとプロイセンで眺めるといろいろ腑に落ちます。
スウェーデンと仲が悪かったのも・・・。

貴兄の語りがそのまま貴重な「歴史」だと思います。
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高山さん、 (藤山杜人)
2008-04-03 16:17:36
高山さん、
バイエルン王国は強大で独特の文化を持っていたようです。
プロイセンと対抗していましたが次第にプロイセンが優勢になりましたので日本ではプロイセンだけが有名です。
スウェーデンとドイツは歴史的に長いあいだ対立していて現在でもドイツ人はスウェーデンの人々の悪口をよく言うようです。小生も聞きました。
1972年にスウェーデンに3ケ月ほど住みましたがとても良い国でした。
近い者同志は仲が悪いという典型なのでしょう。
コメント有難う御座いました。敬具、藤山杜人
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