◇丸山変電所・・・重要文化財近代化遺産第1号
アブト式電機機関車の走行を担うエネルギーは此処から供給される。
初めて電化された明治45年に建てられ、碓氷峠を走るアブト式電機機関車に電気を供給した。建物はレンガ作りで、右側が蓄電池室、左側が機械室である。同型のもの軽井沢にもあったが、現在は取り壊されている。当時、国鉄が直轄する横河火力発電所より送電された6600Vの交流電圧で回転変流機を駆動し660Vの直流に変換し、電車に送電した。
蓄電池は電機機関車が登坂時に電力を補う役割を持ち、登坂牽引のエネルギ源として、電機機関車が登坂牽引を影で支えた。
蓄電池室だけで、これだけの大きな建屋を保有するのは312個の大量な蓄電池を収容するスペースが必要になってくる。
国の重要文化財近代化遺産第1号に指定され、近年外観工事を終了し、往年の姿に修復している。
近くには信号所もあり、横川変電区の区長官舎や職員の官舎もあり、40人以上が働いていた。アブト式廃止後、廃墟同然になったが2002年に創建当時の姿に復元されている。
何れにしてもこの特異な建物は碓氷線の登坂牽引の電化の推進役として無くてはならない存在なのである。
◇碓井峠の山間部を走り抜けたトンネル
碓井線は旧信越本線の横川ー軽井沢間、11.2kmを言う。26のトンネルと18の橋梁があり、明治中期に1年6カ月であっと言う間に作ってしまった。
電化前はトンネル内は機関車からは吐き続ける黒煙と大量の煤煙で一杯になってしまい、峠の坂を登る列車の場合、煙突の中を列車が突き進んでいくようなものであった。
煤煙は機関手に思い切り降りかかるが、乗客にまで危険が及ぶ可能性があるため、英国人の考案による排煙幕を設置した。
これはトンネル入口に隧道番を配置し、列車がトンネルに入り切ると、すぐに大きな布でトンネルを遮断し、列車の最後尾の空間が真空に近い状態となり、煤煙はそこに滞留させ煤煙害を減らした。
列車の運行に合わせてこのような「隧道番」昼夜を問わずが身体を張って大きな布を操作し煤煙対策していたのである。
緩い勾配であるが確かな勾配を登り詰め、いよいよ遊歩道は碓井峠の山間部に達し、その一つのトンネルに到達した。隧道にはその過酷な煤煙を物語る黒い煤がしみ込んでいた。
遊歩道はトンネル内の照明をたよりに更に奥深く入ってゆく。
トンネルの出入り付近の温度差から圧力差がうまれる、風がトンネル内を吹きまくる。時折、天井から冷たいものが滴り落ちる。長い年月に漏水も有る様で、暗闇に突然の冷水の洗礼は魔女の追ってか、不気味である。
碓氷線、アプト道を行く
アブト式電機機関車の走行を担うエネルギーは此処から供給される。
初めて電化された明治45年に建てられ、碓氷峠を走るアブト式電機機関車に電気を供給した。建物はレンガ作りで、右側が蓄電池室、左側が機械室である。同型のもの軽井沢にもあったが、現在は取り壊されている。当時、国鉄が直轄する横河火力発電所より送電された6600Vの交流電圧で回転変流機を駆動し660Vの直流に変換し、電車に送電した。
蓄電池は電機機関車が登坂時に電力を補う役割を持ち、登坂牽引のエネルギ源として、電機機関車が登坂牽引を影で支えた。
蓄電池室だけで、これだけの大きな建屋を保有するのは312個の大量な蓄電池を収容するスペースが必要になってくる。
国の重要文化財近代化遺産第1号に指定され、近年外観工事を終了し、往年の姿に修復している。
近くには信号所もあり、横川変電区の区長官舎や職員の官舎もあり、40人以上が働いていた。アブト式廃止後、廃墟同然になったが2002年に創建当時の姿に復元されている。
何れにしてもこの特異な建物は碓氷線の登坂牽引の電化の推進役として無くてはならない存在なのである。
◇碓井峠の山間部を走り抜けたトンネル
碓井線は旧信越本線の横川ー軽井沢間、11.2kmを言う。26のトンネルと18の橋梁があり、明治中期に1年6カ月であっと言う間に作ってしまった。
電化前はトンネル内は機関車からは吐き続ける黒煙と大量の煤煙で一杯になってしまい、峠の坂を登る列車の場合、煙突の中を列車が突き進んでいくようなものであった。
煤煙は機関手に思い切り降りかかるが、乗客にまで危険が及ぶ可能性があるため、英国人の考案による排煙幕を設置した。
これはトンネル入口に隧道番を配置し、列車がトンネルに入り切ると、すぐに大きな布でトンネルを遮断し、列車の最後尾の空間が真空に近い状態となり、煤煙はそこに滞留させ煤煙害を減らした。
列車の運行に合わせてこのような「隧道番」昼夜を問わずが身体を張って大きな布を操作し煤煙対策していたのである。
緩い勾配であるが確かな勾配を登り詰め、いよいよ遊歩道は碓井峠の山間部に達し、その一つのトンネルに到達した。隧道にはその過酷な煤煙を物語る黒い煤がしみ込んでいた。
遊歩道はトンネル内の照明をたよりに更に奥深く入ってゆく。
トンネルの出入り付近の温度差から圧力差がうまれる、風がトンネル内を吹きまくる。時折、天井から冷たいものが滴り落ちる。長い年月に漏水も有る様で、暗闇に突然の冷水の洗礼は魔女の追ってか、不気味である。
碓氷線、アプト道を行く
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