春夏秋冬ライフ

四季の変化に向き合い、目の前に起きる様々な出来事を目の丈で追ってみた。

確定申告と旧正月

2017-02-07 20:40:00 | 恒例行事
判を押したように、毎年この時期になると税務署から申告書がやってくる。
見ただけでもうんざりする分厚いマニュアルを読み解きながら①から順を追って、金額を入れ、マニュアルにある付表テーブルを引っ張り出し、計算して行く。
この間、収入の根拠となる年金の源泉徴収、控除の根拠となる国民保険、介護生命保険などなど、必要になってくる。
これらの書類はそれぞれの役所、保険会社から送られてくるが、普段きちんと整理していないので、この時期になると、書類探しで大騒ぎ、になってしまう。

年収が定額以下は出さずとも良い、とされており、こんな面倒なことは正直やりたくない。所が算出テーブルから、計算すると還付される金額が算出される。
まして去年は大病の災禍で、入院、通院で高額な医療費は控除の対象となった。
申告しなければ、戻るべき還付の権利を放棄してしまうのである。
昨年と変わったことは提出者の確認にマイナンバー、もしくは免許証などの提示が必要である。提出者が本人以外では貼り付けて提出する。
マイナンバーを敢えてコンビニでコピーして貼り付けたが、只でさえ悪顔が更に磨きがかかり指名手配犯になってしまった。

負の呪い、何時までも置いておくのも、気が重く、何とか仕上げ、速攻で持っていった。
作成のための鬱屈した気分転換も兼ねて税務署行きは、期末試験で終わった弾ける気分であった。長い道のり、草木が芽吹くには未だ先であるが快晴の続く冬の一時の表情を捉えてみよう。


北側は黒川公園、崖下には自然の湧き水が年を通して溢れ、水路を通して地下へ流される。年を通して一定の水温は夏は冷気を呼び、厳冬下では湯気が立つ。
水路を跨ぎ、雑木林の中は、落葉のじゅうたんを踏みながら、急な崖を一気に登ると、多摩平側の宅地に出る。
宅地を抜けると、日野バイパスに出て、多摩地域と都心に結ぶ幹線にたちまち往復の大量の車両の渦、激しい騒音の中に突入する。


バイパスに出て間もなくJR中央線の路線を跨ぐ日野路線橋に出る。橋上付近から覗くと右カーブをしながら高尾方面行きの車両が走り抜ける。軌道が高い位置になっており、その崖下が先程、居た黒川公園に繋がる場所である。眼下一面に開け、住宅地、更にその先が多摩丘陵奥多摩の山容が俯瞰出来る。


バイパスを出て一直線東京方面へ向かう。大きな看板標識にこの先、中央道「国立」に繋がる。従来1車線の甲州街道は慢性的に渋滞であり、それに変わるバイパスの片側2車線で中央道に直ぐ入れ、輸送幹線の一つとして重要な役割を果たしている。
道に沿って街路樹と程を隔てて樹林帯は「神明野鳥の森公園」と言って、周辺一帯が野鳥の棲息地である。


更に進むと神明坂に出る。此処から一気に坂を駆け下りる。坂の途中、向かって左側の崖が谷の上横穴墓群である。玄室と言われる墓の底に石が敷きつめられその上に遺体が頭を北にして2体綺麗に寝て安置され、回収された。1000年近くの眠りを覚ました歴史ロマンが2005~6年の発掘調査で発見され話題になった。
遥か1000年前、神明台の崖の部分が格好の生活の場でもあったのである。


坂の途中から直下はで崖沿いの小道の風情は日野では里の姿を留めた一つ川辺堀之内であったが、維持が出来なくなったのか、無残にも開発の手が入って整地されてしまった。

その先、西側にはくっきりと富士山が手にとるように見え、カメラを向けていたが、「綺麗~と」思わず坂の途中で足を止めたおばちゃんに声をかけられる。
改めてズームアップしてみたが、澄んだ空気に、くっきり見える姿、手の届くところに見事な富士山の姿に息を飲む。


神明の坂を下って平坦な道を更に進むと目的の税務署に到着する。
未だ受付前の時期であったが、架設の受付で書き方相談コーナーには順番待ちの申告者が、群れをなし、待機していた。
その前を通過、奥の事務所で、簡単なチエックで申告書はあっけなく受理された。群れの動きのないまま、どの位待たされるのか、気の毒に思いつつ、その前をさ~と抜けられることに快感さえ、湧いてきた。

さあ~終わった。恒例の定例行事、手間隙かけた手続きの無事通過を祝って、神明坂上の回転寿司で一杯飲んでささやかな自分祝をやった。これが今の時期の定例ルーチンで、謂わば旧正月のお祝いでもあった。

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