575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

カサブランカが咲きました  遅足

2006年07月15日 | Weblog
百合が咲きました。
カサブランカです。
映画のカサブランカを思い出します。
ヒロインは白い百合のようなイメージでした。


百合は夏の季語。

  双腕はさびしき岬百合を抱く  正木ゆう子

両腕をさびしい岬、という喩えには驚かされます。
百合を抱いている女性の心情と、
人気の無い、海鳴りの聞こえる、
夏の岬のイメージが重なってきます。

  百合剪ってくれし少年尼僧めく  中村苑子

こちらはまた、百合と性の暗喩でしょうか?
少年が尼僧めいてくるなんて、
女という性の深さと強さに怖ろしささえ感じます。
それをよく知っているからこそ、
尼僧という禁欲的なイメージを引き出してきたのでしょうか?

最後は男性の句です。 

  百合ひらき甲斐駒ケ岳目をさます  福田甲子雄


コメント (1)
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