575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

今日は仏生会でした。   遅足

2007年04月08日 | Weblog
お釈迦さまの誕生日とされる日。
潅仏会(かんぶつえ)。花祭。甘茶。春の季語です。

幾つくらいだったのか?定かではないのですが・・・
多分、父に連れられて潅仏会に行った記憶があります。
小さなお釈迦様に甘茶をかけたことだけを鮮明に覚えています。

そして、この言葉を思い出します。
天上天下唯我独尊。

        

この花御堂に安置した水盤のなかに立つ
半裸の可愛い誕生仏に甘茶をそそぐ行事は
飛鳥時代から行われていたと言いますから
季語のなかでも歴史のあるものです。

仏性会や潅仏会は漢語なので、和歌では詠まれることはなく、
俳諧が発見した季語だそうです。

  仏法を裸にしたる産湯かな  森川許六

許六は、芭蕉晩年の弟子。
仏法の元祖も生まれた時は裸で産湯を使うと、
ちょっとユーモラスに詠んだ句です。

          (参考・暉峻康隆の季語辞典)



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菠蔆(ほうれん)草   遅足

2007年04月08日 | Weblog

ほうれん草といえば、ポパイ。
水兵のポパイ、オリーブを救おうと大男のブルートに
戦いを挑みますが、必ず、負けそうになります。
あわや、という時に登場するのが、ほうれん草の缶詰。
水戸黄門さんの印籠と同じですね。
このアニメ、何回みたことでしょう。

ほうれん草は黄緑色野菜の代表選手、ビタミンA、C、鉄分が豊富です。
子供の頃はニンジンとほうれん草は嫌いでした。
アメリカの子供も同じでしょうね。
1930年代には情報社会になっていたアメリカ。
ポパイとほうれん草の組み合わせは、缶詰会社のPR作戦だったのか?

 吾子の口はうれん草のみどり染め 深見けん二

ほうれん草の原産地はアフガニスタンの辺り。
ネパールから中国へ、そして日本へ。
菠蔆(ほうれん)の字は、当時のネパールの国名「頗稜(ポリン)」に由来するということ。
この東洋種は春先に収穫して食卓に。ここからほうれん草は春の季語に。

江戸時代の後半に西洋に渡った種類がやってきて、いまでは、交配が進み、
ほうれん草は、年中、食べられるようになっています。
東洋種は根の赤いのが特徴。

 赤い根のところ南無妙菠蔆草  川崎展宏

以前は、油いためが中心でしたが、今はおひたし専門です。
夕方、台所でほうれん草のおひたしを。

 茹でこぼす一日の灰汁ほうれん草  遅足


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