575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

星流れ地上に揺れし春りんどう      草女

2007年04月03日 | Weblog
 春日井市の築水池や海上の森で、ハルリンドウが咲き始めた。
 この花の透き通る青はまことに美しく、その形から星を思わせる。まだ他の草が枯れている中に点点と咲いている花は地上の星そのもの。
 リンドウの仲間の多くが多年草であるのに、ハルリンドウは越年性の一年草。種子で繁殖するので、その年その年で多く咲いたり、少なかったりする。
 そして、こんな場所にも咲いている!と感動する事もある。
 
 人間の手が加わっている植物は、毎年ほぼ同じ姿を見せるが、野性の植物は同じ姿を見せることは少ない。殊に樹木ではよく花を咲かせ、結実した翌年には花も実も少ない事が多い。「たくさん実をつけたので、今年は休養よ」とか「こんな気温で花をつけるなんて無理よ」と言っているように思える。
 それが樹木の個々に起こる現象なら良いが、同じ種類で大体同じように起こるので、その果実を当てにしている動物達はどんなに大変だろうと思う。が、植物には植物の事情があるので、自ら選んだ豊作、不作は如何ともしがたい。
 ただ人間が不作に手を貸してはならない。
コメント (2)
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