「八十八夜の別れ霜」と言い習わされているように、5月の初旬を過ぎれば、冷えの戻りはないもの。農事の目安にもされてきました。
にも拘わらず、宛にならない今年の気象。茶摘みは無事でしょうか。
・ 新茶つぐしづくしづくの珠玉かな 鷹羽狩行
若緑色の新茶を汲むとき、しみじみと初夏の到来を想うのは年のせいかも。
ところで、お茶の色。「茶色」といえば、緑とは全く無縁の褐色系で、土の色、樹木の幹肌の色です。
この矛盾。前々から不思議でしたが、そうです、あの番茶なんです。
渡来したころのお茶は、刈り取って干したものを煎じ、薬のように貴重に扱われました。
葉緑素を残して、美しい飲み物に仕上げる製法ができたのは、ずーっと後のことです。
茶の色は茶色。ムリヤリの合点としましょう。
摘みたての今年の茶なり呑む前にこころほぐるるあさみどり 長沢美津
にも拘わらず、宛にならない今年の気象。茶摘みは無事でしょうか。
・ 新茶つぐしづくしづくの珠玉かな 鷹羽狩行
若緑色の新茶を汲むとき、しみじみと初夏の到来を想うのは年のせいかも。
ところで、お茶の色。「茶色」といえば、緑とは全く無縁の褐色系で、土の色、樹木の幹肌の色です。
この矛盾。前々から不思議でしたが、そうです、あの番茶なんです。
渡来したころのお茶は、刈り取って干したものを煎じ、薬のように貴重に扱われました。
葉緑素を残して、美しい飲み物に仕上げる製法ができたのは、ずーっと後のことです。
茶の色は茶色。ムリヤリの合点としましょう。
摘みたての今年の茶なり呑む前にこころほぐるるあさみどり 長沢美津