575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

愛馬の碑    鳥野

2008年05月20日 | Weblog
先日、三ヶ根山へ連れて行って貰いました。
A級戦犯の碑があるということで、避けてきた場所です。

しかしそこには、フィリピンで亡くなった兵士を慰霊する広大な墓苑が隣り合い、平和を希求する誓いが充ちていました。

そのなかに、愛馬の碑が2基。捜せばもっとあったでしょう。

平和であれば馬は農耕に運搬にと、大切な働き手。家族同様に愛されていた日々を、徴発令一枚で引き裂かれ、まるで物の如くに、戦場に送られたといいます。

冷酷な上層部とは別に、兵と馬との間には、濃密な愛情が生まれ、逸話もたくさん残されています。

水上勉氏の「醍醐の櫻」、伊藤正起氏の「木曽馬とともに」、伊藤桂一氏の「軍馬のこと」などに克明です。

 ・ 馬あわれわれに添いきて頸を寄す飢えきびしきか汝もさみしきか 伊藤桂一
コメント (1)
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