ひさしぶりに「なんだコリャ俳句」
難解で知られた阿部完市の句です。
☆ 最初、女子高生の句かな?と思ったり。
栃木と言われてもイメージが沸かないけれど、
栃木で電車を降りたら、雨がふっていて、もやっとしている。
ビニール傘を広げると雨粒が・・・
そこには雨のたましいもいたり・・・猫もいたりして・・・。
○ そういう句なの?
○ とにかく読んでも全然何を詠っているのか、分からない。
○ なんだコリャ度は高い。
◎ ユニークな句。作者は精神科の医者。
現代俳句のなかでもユニーク。
いのちの瞬間、瞬間の、我々が気付かない生(なま)の動きをおさえている。
栃木は、イメージは関係ない。語感。
群馬ではカタイ。埼玉ではダサイ。栃木くらいが丁度いい。
イメージがわかなくていい。語感だけのとちぎ。
とちぎにいろいろ雨のたましいもいたり。
○ 歌詞になりそう。
○ 井上陽水さんが歌っていそう。
阿部完市の句をいくつか。
鮎たべてそっと重たくなりにけり
やらやらと朝やってくる蝶氏など
すとんとすわりけり陸奥のくにの奧雨男
遠方はざらざらしてるかんけり
(写真は庭に咲いた菫です。 遅足)