575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

十二音を貯めておいて、いつも口ずさむ。  藤田湘子の講座より(愚)

2009年03月30日 | Weblog
 春眠にも飽き手を伸ばしたら、藤田湘子の「俳句の入口」という昔BOOK-OFFで買った本が落っこちてきた。これも何かの縁とパラパラめくって赤線の多いページを読んでみた。
「十二音を貯めておくおく」
 例えば⑤+⑦で、「本買えば表紙が匂ふ」のフレーズを思いついたら貯めておく。
 次に⑦+⑤で、「こときれし夜を誰も知らず」のフレーズを書き留めておく。
 このとき、この十二音を何度も音読しリズム感があるか確かめておく。
 そして、それぞれの下や上の季語をいつの日か探し当てる。
 そしてこの季語を見つけても句全体を音読しリズム感を確かめる。

 ところで、これらの句の季語は「雪の暮」と「こほろぎの」で、それぞれ
大野林火と山口青邨の句です。
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 夏みかん酸っぱしいまさら純潔など  鈴木しづ子

2009年03月30日 | Weblog
なんだコリャ俳句の最終回です。


☆ 女性は純粋という観念をひっくり返した句。

○ 赤ちゃんが出来て酸っぱいものが食べたい。
  そんな赤ちゃんの出来た時の句。

○ 妊娠は関係ないと考えた方がカッコ良い。
  太宰治の女性徒みたい。世界はウザイと言っている句。

   

作者は大正8年生まれ。
敗戦直後、男女の性愛を詠むことなど、とんでもないという時代に
性愛をストレートに詠んで注目された。
昭和21年に出版された句集「春雷」は、句集として稀有な
5000部を越すベストセラーとなった。
春雷が評判を呼んだ後、行方が分からなくなったという伝説の女性俳人。

   


なんだコリャ度は高くない句ですね。
戦後の混乱のなかで、女性の権利が見直された時代。
俳句の世界では驚きの目で見られたでしょうね。

いまでは性愛を詠むのには、なんの抵抗もないですが・・・
でも短歌よりは俳句のほうがオトナシイかな?



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