575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

新緑       遅足

2009年05月03日 | Weblog
この季節になると、蕾から花へ、芽から葉へと、
植物は大きな変化を遂げます。

花も小さな蕾が大きな花になっていきますが
どこから栄養が来るんでしょうか?

いつも不思議に思っていました。
「植物の不思議」という本を読んでいたら
こんなことが書いてありました。

    

サツキツツジの花は5月上旬に開花します。
開花の時刻はおよそ午後7時、開花した午前0時には
重さが1.5倍になりますが、細胞の数はほとんど増えません。

重くなる原因は水。花弁細胞に水が流れ込む。
どのような仕組みか、というと、
細胞のなかのデンプンの粒が酵素によってブドウ糖に分解されます。
ブドウ糖は水によく溶けるので、細胞のなかの濃度が高くなり
浸透圧によって外から水が流れ込む。
そして開花する。

    

葉が広がっていくのも同じ様な仕組みがあるんでしょうね。
雨の降ったあとに、一斉にみどりが濃くなるのも水のおかげ。

「水の地球」なんだ!

  水の地球すこしはなれて春の月  正木ゆう子

    

  うまれくる一語一語のみどりかな 遅




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朝顔の顔でふりむくブルドッグ    こしのゆみこ

2009年05月03日 | Weblog
「こしのゆみこ」さんの句集のPRを見たら、
自選十二句のなかの筆頭にあった句です。

朝顔とブルドッグの取り合わせが新鮮です。
場面も、ブルドッグが振り向いたら、そこには、
予想に反して、朝顔のような顔があった、と。

朝顔という季語もビックリ。
こんな風に俳句が詠めたらなあ!と思いました。

   

その他の11句です。

麦藁帽夕暮れのようにふりかえる
えんぴつで描く雨つぶはひぐらし
蜻蛉にまざっていたる父の顔
西口はよく晴れている花衣
二次会や白鳥の中に入っていく
母はひろってきれいに毬をあらう
海しずかヌードのように火事の立つ
僧ひとり霞の中へ掃きにゆく
ひよこ売りについてゆきたいあたたかい
青ばかり使う日子猫抱きにけり
そのほかにれんげのかんむり流しけり

   気に入った句はありましたか?  遅足



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