575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

「和暦で暮らそう」     遅足

2010年01月03日 | Weblog
日本野鳥の会会長の柳生博さんと
和暦倶楽部という団体が書いた本。

明治になって採用された太陽暦の前は旧暦。
太陰太陽暦で、中国からの輸入。
和暦とは、それ以前の日本列島で使われていた暦のことだそうです。
どんな暦だったのか?ほとんど分かっていないようです。

和暦では、年を数えるには「コトシ」と「コゾ」しかなく、
これが順番にやってくると考えていたそうです。
来年は「新しいコゾ」再来年は「新しいコトシ」・・・
また季節感も今と違っています。
冬から春に変わるのは何時か?今なら3月が春ですが、
冬が極まった時に春が芽生えるという季節感。

   秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる

この歌も夏の極まったところに
秋が始まるという季節感がありそうです。
こうした季節感のうえに日本人は生活を芸術化してきました。
それが今は大きく崩れてしまったようです。

例えば「正月」、現在の正月は、あまり楽しくないですね。
和暦では、春がめぐってきた最初の満月の夜から翌朝にかけてが、正月。
いまも秋田の男鹿半島に残っている「なまはげ」は
この正月の行事だそうです。なんだか楽しそう。

  初あかりそのまま命あかりかな 能村登四郎

コゾをリセットして新しいコトシを迎える。そんな気持ちの句では。

中国やベトナムでは西洋暦を採用しましたが、正月は旧暦。
春節として盛大にお祝いします。
近代化を急いだ日本。植民地となって苦難の道を歩んだアジア諸国。
今という時代になってみると、
どちらが豊かな命を保っているのでしょうね?



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読み初めは「長いお別れ」チャンドラー    朱露

2010年01月03日 | Weblog


       暮れギリギリに読むハメになったのがこの本。
       村上春樹が五回読んだとか言うので頭へ来た。
       私は二回目だけど初めての感じで愕然とする。
       「長いお別れ」で正月は殆ど潰れてしまった。

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