575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

雪恋い   鳥野

2010年01月19日 | Weblog
元旦に雪が降って、幸先が佳いと喜んだり、予報に雪のあしたを期待のにと、落胆したり。
そんな薄っぺらな一喜一憂を、反省させられるこの頃です。

雪国から頻りに届く悲鳴。雪に閉じ込められて、日常生活が難渋し、命にかかわると、伝えてきます。

地方自治体の財政難、住民の高齢化などで除雪が行き届かない。ようやく下した雪も捨て場がない・・・。

温暖地にいて、雪の清純さばかりを言うのは、気がひけます。が、やはり雪恋いは本音。

 ・ 太郎を眠らせ太郎の屋根に雪ふりつむ
   次郎を眠らせ次郎の屋根に雪ふりつむ  三好達治

 ・ さいはての駅に下りたち雪あかりさびしき町にあゆみ入りにき  石川啄木

 ・ 君かえす朝の敷石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ  北原白秋

     右顧左眄する間に消えし今朝の雪清らなものに縁うすき吾か 
                             鳥野

コメント (2)
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