575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

初句会の句があつまりました。   遅足

2010年01月18日 | Weblog
兼題は「去年今年」です。

①肘つけば古机硬き去年今年
②去年今年変わらないもの変わるもの
③われを呼ぶやかんの笛も去年今年
④鐘の音や果報寝て待つ去年今年
⑤砂時計するする落ちて去年今年
⑥去年今年大渋滞の先頭に
⑦窓破り俳句襲いぬ去年今年
⑧イーイコールエムシージジョウ去年今年
⑨スクロールしたきことあり去年今年
⑩去年今年まずこの一足に明日を見る
⑪去年今年ダイナミックな二幕待つ
⑫ずたずたのJALのプライド去年今年


自由題
 
①御降りの町白白と粛々と
②餌を待つすずめ団子の寒さかな
③木の意志が新芽となりぬ春を呼ぶ
④風呂吹きや妻里へ行く独り酒
⑤初荷とてしずかな影を落としけり
⑥「あけおめー」と乙女手を振るお正月
⑦地下道の靴音尖る寒さかな
⑧車椅子押して一家の初詣
⑨初風呂や清められたる湯船かな
⑩鴨鍋や露語碩学の墨の文字
⑪旅の朝膳をころがる寒卵
⑫ひこばえに命をゆずりひなたぼこ

    

さて結果やいかに・・・

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都鳥に位負けする田舎者   朱露

2010年01月18日 | Weblog

    寒帯で繁殖し冬南へ渡り日本へも寄る。
    蒲郡で都鳥の大群に会い美しさに平伏。
    別名ユリカモメでどちらの名も美しい。
    イナカモンのニンゲンという汚い響き。

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名句とは何か          愚足

2010年01月18日 | Weblog
 長谷川櫂さんの国民的俳句百選という本の序章に表題のような文章が有った。
 氏によれば名句のヒントとして徒然草の暮らしやすき家の条件としての間をあげている。
 家は夏向きにつくるのがよくそれには間がなくてはならない。日本人はこの暮らしやすさの根本である間を大切にしてきた。それは日本人の思想まで成長したという。
 絵や書は余白を大切にし、音楽や芝居は沈黙を有効に使い、建築から衣食住、人づきあいにおいてもしつこいのを野暮としてきた。
 ここから氏はこの国の文学におよび、其の特徴として言いたいこと言葉でなく、「間」によって伝えることを最上とした。ひして俳句という世にも短い詩の形式が誕生し国民の共感を得て広まったという。
 そして、「切れ字」によってさらに深々とした間を取り込む詩が完成した。
 こうした見事な間を取り込んだ名句として、「古池や・・・」「柿くへば・・・」
「降る雪や明治は・・・」の三句をあげている。 
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