575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

昭和史のページの厚み梨を剥く   亜子

2011年11月06日 | Weblog
☆朱露・昭和九年生まれはこういう句に弱いノダ!
☆麗子・戦争と繁栄の昭和史。その厚みとともに梨をむく。
    時間の流れが梨をむくという行為の中に凝縮されてうまいと思いました。
☆晴代・厚みという表現がうまい。
☆狗子・確かに昭和史は厚い。

作者・なぜ日本は戦争を選んだのか?
   加藤陽子さんと半藤さんの分厚い対談の本を読みました。
   それと「20世紀」という梨を一度、句に詠みたいと
   思っていたので生まれた句です。

遅足・昭和というコトバには、戦争の影があります。
   昭和9年生まれの朱露さんたちの世代にとって
   戦争は大きく深い影響を与えたと思います。
   ものごころの付いた頃に、戦争が終わっていた
   私たちの世代とは大きな違いがあるでしょう。
   戦争と言った時に、イメージされるものは
   私には、ある意味で抽象的です。

   世代によって、この句から何を読み取るのか?
   その違いが、また、この句の魅力でもあるのでしょう・・・

     晩秋の底に昭和の時刻む
              父の時計は時々眠る 
   
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冬そこに小缶ビール多米山脈    朱露

2011年11月06日 | Weblog
    十一月六日早朝七時曇天無風の日曜日。
    よくまあびっしりと家が建ったものだ、
    と呟くのは多米の山々と私だけだろう。
    今朝霧が立ち上がり山がお隠れになる。

             



              

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