朝の連続ドラマに誘われたかの喧騒も一段落。
安曇野には美しい秋が訪れていました。
思い立って「碌山美術館」へ。30余年ぶりの再訪です。
佇まいは思い出のまま。蔦の絡む本館のほかに、付属の展示館が増えたようです。
碌山の作品を集めた碌山館は、静謐な小部屋。多くはない見学者はみんな無言、真剣な眼差しです。
中でも、その前が離れられないのは「デスペア」。
絶望し苦悶する女体の像と見受けました。
彼の芸術の庇護者として、暖かな手を差し伸べ続けた相馬黒光への愛。
黒光は新宿中村屋の創始者、愛蔵の妻でした。
「愛は芸術・相克は美」と苦しみ抜いた挙句の碌山の死。30歳5ヶ月の若さでした。
・ 絡みつく憧憬のごと蔦紅く碌山美術館の壁映ゆ
鳥野
安曇野には美しい秋が訪れていました。
思い立って「碌山美術館」へ。30余年ぶりの再訪です。
佇まいは思い出のまま。蔦の絡む本館のほかに、付属の展示館が増えたようです。
碌山の作品を集めた碌山館は、静謐な小部屋。多くはない見学者はみんな無言、真剣な眼差しです。
中でも、その前が離れられないのは「デスペア」。
絶望し苦悶する女体の像と見受けました。
彼の芸術の庇護者として、暖かな手を差し伸べ続けた相馬黒光への愛。
黒光は新宿中村屋の創始者、愛蔵の妻でした。
「愛は芸術・相克は美」と苦しみ抜いた挙句の碌山の死。30歳5ヶ月の若さでした。
・ 絡みつく憧憬のごと蔦紅く碌山美術館の壁映ゆ
鳥野