575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

梅干の記憶  鳥野

2013年07月16日 | Weblog
連日の酷暑、熱中症で搬送の事例も増えるばかり。
対策のアドバイスも、しきりです。
その中の第一は水分と塩分の補給。「梅干」を入
れた水がが何よりとも言われています。

梅干と聞いて思い出すのは、「日の丸弁当」。毎
月の一日は興亜奉公日と決められ、白いご飯に赤
い梅干。間もなく、8日の「大詔奉戴日」が継承し
ました。

小学生には、理解もできない「国民総動員運動」、
「総力戦遂行法」「大政翼賛」・・・そんな言葉
を叩き込まれ鵜呑みにする日々でした。

高齢者とともに、風化していく戦時体制の記憶。
梅干は貴重な語り部なのです。

一粒選りの梅を塩で漬け、紫蘇で染め、手塩に
掛けて仕上げる「梅干」は、平和の象徴であっ
てこそ。

 ・ あまつ日の強き光にさらしたる梅干の香が
   臥床にいり来
                斎藤茂吉
コメント
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