575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

やわらかく霧の育てしフウロかな     遅足

2013年07月06日 | Weblog
先日、長野県の入笠山(にゅうがさやま)に登ってきました。
この山は、赤石山脈(南アルプス)の北端にあり、標高は2000m。
冬はスキー、夏はトレッキングの楽しめる山です。

登るといっても、麓からゴンドラに。
目指すは、八ヶ岳の展望とお花畑。
この日は雨こそ降りませんでしたが、一面の霧。
展望台からの展望は全くダメ・・・。残念。

スズランはすでに花の時期が終っていましたが、
アヤメ、ハクサンフウロ、ニッコウキスゲ、オダマキなど、
とりどりに花を咲かせていました。
(写真はハクサンフウロです。)

ここはマウンテン・バイクも楽しめる山。
ゴンドラの駅から麓まで、3つのコースがあり、
若者や中年のオジサンたちが、颯爽(?)と駆け下りていきます。
子供の頃、自転車で自宅近くの丘を走りまわったことを思い出しました。
もう少し若かったら、チャレンジしてみたかったな・・・

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つれもなき人の心は不如帰(ホトトギス)   狗子

2013年07月06日 | Weblog
   ほととぎす鳴きつる方をながむればただ有明の月ぞ残れる

              後徳大寺左大臣(ごとくだいじのさだいじん)

平安時代の貴族にとって、ホトトギスは、夏の訪れを象徴する鳥。
ウグイスと同じように、ホトトギスの声にも詩を感じていたとのこと。
つまり、ホトトギスの初音を聴くのは詩人の条件とみなされていたわけです。

朝一番に鳴くといわれるホトトギスの声をなんとか聴くために、
夜を明かして待っていました。
後徳大寺左大臣「初音だ」と声のほうを見た瞬間、
もうホトトギスはそこにはいない・・・月だけが空に残っている。

この歌、背景に後朝の風習もありそうです。
そんな和歌の世界を本歌取りにして詠んだ句でしょうか。

                           遅足


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