575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

夕焼け句会   麗

2013年07月18日 | Weblog
「夕焼け」には少し早い昼間の句会。なかなか実際の夕焼けを見る機会が少なく頭の中の観念句も多かったかも?では恒例のひとこと講評です。

①夕焼けは優しすぎます要注意(えみ)「要注意」を何か具体的なものに替えた方がいい?という意見あり。えみさんらしい優しい一句。

②夕焼けに磚磨かせて座禅堂(結宇)夕焼けに磚を磨かせるというのがいいですね。格調高い一句。

③夕焼けに今日一日を許されて(麗子)一日の終わりに感謝。

④夕焼け染む人も道具も挨拶も(晴代)「も」の三段重ねもここまで来ると絶品。最後の挨拶がすばらしい。「染む」の読み方は「しむ」か「すむ」か?

⑤霊峰の夕焼け雲は七変化(立雄)富士山の夕焼け。「霊峰は夕焼け 雲は七変化」ではどうでしょう?という意見あり。

⑥無色になって走る夕焼けの街(静荷)無色になったのはなんとランニングハイだったからだそうです!

⑦夕焼けの車窓も知らずスマホかな(亜子)まさに最近の車内の様子。目も首も悪くしますよ。

⑧夕焼けの中にムンクの叫び声(佐保子)トップ賞、おめでとうございます。その手があったか!やられました。

⑨夕焼けを見しより人の無口なる(遅足)ご夫婦そろってトップ賞。こういう光景確かにあります。ななぜか男性はだんまりに。

⑩夕焼けの向こうの明日とハイタッチ(郁子)夕焼けの向こうには明日があります。まだ黄泉の国ではありません(笑)

⑪夕焼けや日常抜けて別世界(すみ)目に見える非日常。まさにマジックアワーですね。

⑫あかあかと荼毘の火もえし夕日かな(能登)震災の句ではないかという意見がありました。

⑬夕焼けや待ち人疾く来よ迎え酒(智恵)人を待つ時間。智恵さん志摩ではお世話になりました。

⑭血のごとく火星の大地夕焼す(狗子)地球だけでなく火星の夕焼けを読んだ壮大な一句。


自由題では郁子さんの

   行き場なき拳突き出す入道雲

がトップ賞に。入道雲のモクモクがみんなの拳に見えるというもの。
現在の日本のもって行き場のない怒りに不満が爆発。これは「怒り新党」に一票ですね♪

来月は遅足さんご欠席とのこと。
ちょっと心配ですが阿部しょう人さんの「俳句」~四合目からの出発~を持っていきます。
カンナはいつも「燃え」「一つ残った」柿は「夕陽」に照らされ、妻は「若く」、母は「小さく」という風に紋切り型の表現から抜けないと「四合目」から上に登ることはできないという俳句入門書ですが、
こんなダメだし本があると結構つらい。。。一合目から地道に行きましょう。

例月のお題、「新米」は水は「少なめ」でしたか?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする