平安朝の高貴な女性は我慢強かったのか、
その頃の気候が穏やかだったのか。酷暑
に喘ぎながら、「十二単」の図鑑を眺め
ていました。
と、夏の項に「楝の襲」というのが。
色目の決まりは、表の淡紫に裏が青。こ
の上に透ける薄絹を重ねたら、どんなに
か涼し気であったことか。
楝は栴檀の古名、せんだん科の落葉高木
で、夏に白と紫の対比ゆかしい花を付け
ます。
その一方、「栴檀は双葉より芳し」のせ
んだんは白檀科の常緑高木で、2つは全
くの異種。
万葉集や枕草子に登場し、心ある人に愛
された「せんだん」と、その芳香が珍重
される「せんだん」は大違いと言う。
ややこしい話であることよ。
・ 闇に散る楝伝いに帰りけり
鳥野
その頃の気候が穏やかだったのか。酷暑
に喘ぎながら、「十二単」の図鑑を眺め
ていました。
と、夏の項に「楝の襲」というのが。
色目の決まりは、表の淡紫に裏が青。こ
の上に透ける薄絹を重ねたら、どんなに
か涼し気であったことか。
楝は栴檀の古名、せんだん科の落葉高木
で、夏に白と紫の対比ゆかしい花を付け
ます。
その一方、「栴檀は双葉より芳し」のせ
んだんは白檀科の常緑高木で、2つは全
くの異種。
万葉集や枕草子に登場し、心ある人に愛
された「せんだん」と、その芳香が珍重
される「せんだん」は大違いと言う。
ややこしい話であることよ。
・ 闇に散る楝伝いに帰りけり
鳥野