575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

「夫」を詠んだ句    遅足

2017年06月17日 | Weblog
句会の題詠は「妻または夫」です。
「夫」を詠んだ句を集めてみました。

婚約時代。

  夫となる人に編みをる毛糸かな  長沼 典子

結婚して。

  夫愛すはうれん草の紅愛す  岡本 眸

  ものの芽や雨の匂ひの夫帰る  藤木倶子

  牡蛎好きの夫誕生日牡蛎の飯  内田 愛子

そして・・・

  夫恋は恋にはあらずアマリリス  森田 桂子

  夫を子をすこし遠ざけサングラス  木内怜子

  棒のごとし石のごとし夫の阿波踊り  加藤知世子

やがて・・・

  夫に見すべく摘む蕗の薹夫癒えよ  川辺きぬ子

  早梅の一輪白し夫逝く日  織部 れつ子

  げんげ野を眺めて居れど夫はなし  桂 信子

戦争の時代もありました。

  征く夫と別れて妻は池普請   豊嶋 蕗水

         

現代ではどんな夫が詠まれているのでしょうか。
歌人の小島ゆかりさんは、こんな歌を詠んでいます。

  朝からの夫の放屁おどろかず秋の窓辺にコーヒーを飲む

女性はりアリストと、男性はロマンチストかな?


コメント
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