575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

3月句会が近づいてきました。 遅足

2019年03月13日 | Weblog

今回の題詠は「亀鳴く」あるいは「草餅」です。

亀鳴く(かめなく)。
亀は鳴くことはないそうです。
では何故、亀鳴くという季語があるのでしょうか?
この季語、夫木和歌抄(鎌倉後期)にある

  川越のをちの田中の夕闇に何ぞと聞けば亀のなくなり  藤原為家

この歌がもとになっているそうです。

夕闇のなかから声が聞こえる。耳を澄ませば、亀が鳴いている、という歌です。
題詠歌だそうですから、「亀」という題だったのかも知れませんね。
この亀鳴く、という題は、和歌よりも俳諧の世界に人気があったようです。
季語となったおかげで、日向ぼっこしている亀を見ていると、
時には鳴くかも知れないと思ったりします。
誰かに声をかけられたような気がして振り返るが、誰もいない。
空耳だったのか、それとも異界からの呼びかけだったのか。
俳人たちの遊び心を刺激してきました。

もうひとつは草餅。
蓬に代表される草を練りこんだお餅。
昔は母の手作りでした。蓬を摘んだ記憶があります。
グルメの時代、有名店の和菓子店はかなり良いお値段。
先日、京都で食べた草餅は一個160円でした。
大振りの餅に餡子一杯の草餅。子供の頃の味を思い出しました。


コメント
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