香りとか美味しいとか、とかく情緒に流れそうな題を
冷静に観察し、特に“良いかおり“とされる匂いの素を
”青臭い“と感じ表現したことは良いと思います、と等さん。
殿さまからは。
「よもぎ餅」は白玉と蓬を使用。
しかし平安時代は蓬ではなく、春の七草の御形<ごぎょう>を使用。
御形の別名は「母子草」<ははこぐさ>。
そのため、江戸時代になると、母子を一緒に煮るのはよくないと
験を担ぎ蓬になったといわれています。
落語の「蛇含草」<ジャガンソウ> 。餅の食べ過ぎがあらすじ。
強力な消化能力の薬草で、身体まで溶けてしまうというちょっと怖い話。
ちなみに、蓬の薬草名はガイヨウで、ゲンノショウコ、センブリと同じ胃腸薬。
しかし甚平を着て餅の食べ過ぎにはご注意。
その理由は落語でお楽しみください。
https://rakugonobutai.web.fc2.com/231jagansou/jagannsou.html
遅足の蛇足です。
平安時代の歌人・和泉式部の歌集には、
手筥(てばこ)にくさもちひ(草餅)入れて奉る、と前書きして
花のさと心も知らず春の野に いろいろつめるははこもちひ(母子餅)ぞ
という歌があります。
この「ははこ餅」が草餅ですね。砂糖が普及するのは江戸時代以降。
和泉式部が食べた草餅は、どんな味だったのでしょう?