575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

3月句会の投句が集まりました。

2019年03月20日 | Weblog
題詠の亀鳴くは難しかったという声が・・・
ごらんのような句が集まりました。
どの句が春風を集めるのでしょうか?  遅足


題詠「亀鳴く」あるいは「草餅」

①亀たにし鳴けど帰らぬ拉致の人
②よもぎ餅練りこむ鉢の青臭さ
③亀いつ鳴く日差し和らぐ神の池
④亀鳴くや父から母へのラブレター
⑤気の利いた言葉は消えて亀の鳴く
⑥亀鳴くや再建匂ふ中金堂
⑦汚染土はそのままだねと亀鳴きぬ
⑧石庭に心乱れて亀鳴きぬ
⑨亀鳴くや手足伸ばして首伸ばす
⑩亀鳴くやひとが地獄をつくりし日
⑪ふるさとの土手で摘み取る蓬かな
⑫水底に黄泉(よみ)の入口亀鳴けり
⑬亀啼けば酒を呑ませて堀に返す
⑭老健に少女訪なひ母子餅
⑮亀鳴くよ傘寿むかへて句をはじむ


自由題

①ほつれ毛をかき上げる指春の色
②春炬燵たたんだ後はやせがまん
③陽炎につまずいているご老体
④長毛の犬全身で春駆ける
⑤通院後草餅二つ選びおり
⑥沈丁花目を閉じ寄るか一人っ子
⑦春かなし館なき跡迷い猫
⑧かぎろへば来し方行く末定かならず
⑨けごろもを脱ぎ深呼吸紫木蓮
⑩春寒や回り舞台を押す奈落
⑪車座に犬も鎮座の草の餅
⑫キャッスレスどこ行く小銭春風と
⑬山門を抜けて少女は初蝶に
⑭亀なくや辺野古の海に杭要らぬ
⑮咲き急ぐ花悲しくて花祭り

コメント
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