575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

日記帳令和の文字を書いてみる  麗子

2019年04月22日 | Weblog

元号は空気のような存在。普段、気にすることはありません。
それが変わる。新しい元号になります。しかも「令和」なじみのない言葉。
戸惑いを感ずるのは作者だけではありません。

作者は日記帳に「令和」と書いてみました。新元号への違和感。
そして、それに慣れていかなくては、という気持ちからでしょうか。

年号の数え方は二通りあります。
一つは、西暦のように歴史上のある出来事を起点とするもの。
もうひとつが元号。こちらは皇帝など君主の即位によってリセットされます。

元号は、君主は空間だけでなく、時間をも支配する、という考えに基づいています。
朝鮮・日本・ベトナムなどは中国にならって元号を持っていましたが、
今では日本だけです。世界でもおそらく唯一の国だそうです。

作者が令和と書いてみたのは日記帳です。
日記帳は毎日の出来事を記録するいわば個人の歴史書。
この歴史を空気のように支配しているのが元号なんです。
上五の「日記帳」は、この句に深い意味を与えているのでは?(遅足)
コメント
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