575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

「水」を冠した植物は?       愚足

2006年07月03日 | Weblog
 今月の御題は「水」。 歳時記から「水」にちなむ植物を探してみました。
  
 水葵=水葱・・ホテイアオイを可憐にしたような水草。絶滅危惧種。
       
    秩父嶺の空さだめなき水葵    志摩芳次郎
 
 水車前(ミズオオバコ)=水朝顔・・オオバコの様な葉の水草で白い小さな三弁の花

    水車前花咲きながら流れけり   本田一杉

 水芭蕉・・この植物は人気、例句は多数。

    七彩の日がふりかかり水芭蕉   岡田日郎
    野兎わたる濁りすぐ消ゆ水芭蕉  沢田緑生
    ひた濡れて朝のねむりの水芭蕉  堀田星眠

 水草の花・・睡蓮・コウホネなど水草の総称。

    水草やあけくれの花一つづつ   空 蘇十

 水木の花=花水木・・山に自生する高木で白い花が美しい。

    花みずき川は疲れて芥溜む    角川源義

 調べてみて意外に少ないのに驚きました。でも植物図鑑には「ミズタマソウ」
「ミズチドリ」など名実共に素敵な植物があるのですが、誰か名句を作って歳時記に昇格させてくれませんか。

                        
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半夏雨(はんげあめ)やさしくされてちりぬるよ 童子

2006年07月02日 | Weblog

夏至から11日目にあたる日を
半夏生(はんげしょう)というそうです。
毒草の半夏(カラスビシャクの漢名)が
この頃生えることから、この名があるとか。

半夏雨(はんげあめ)は、この日に降る雨のことで、
大雨になると恐れられていたとも。

575の会の中に、この半夏雨を詠む人がいるとは!

素晴らしい!  


歳時記から半夏生の句を一句

  卓上日記いま真二つ半夏生  鈴木栄子


             (遅足)



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6月例会の結果です。

2006年07月01日 | Weblog
選句の結果が出ました。


空白み葉裏よろばう蛍かな(愚足)○
中年や光源氏の蛍の夜(静荷)◎○
手をつなぐことの始まり蛍の夜(亜子)◎◎◎○○
幼虫の不気味さも見ゆ蛍かな(能登)
絡み合う蛍火見えて彼は今(立雄)
瞬いてまた闇となる蛍かな(愚足)○○
螢飛ぶつくづく生命おもひけり(ほたる)
手のひらの蛍きれいな法螺をふく(遅足)◎○○○○
この闇を放蕩せむと蛍舞う(鳥野)◎◎○○○○
山国の遅き土筆に手を伸ばす(静荷)
落とし来しあこがれいくつ螢の夜(ほたる)○
ふるさとの声が呼んでる初蛍(麗子)○
蛍狩り濡れ草を行く足白き(童子)◎◎◎○
蛍火や苔むす兵の墓の列(亜子)◎○○
蛍火を追うて泥んこ父の雷(立雄)○
手のひらの蛍を放つ闇の中(朱露)
ほうたるの刹那灯りてそれっきり(鳥野)◎
参道の石灯籠は梅雨の中(麗子)
夏椿清華のままで夕に落つ(能登)
夕立のちゃんと止んでから猫帰る(童子)○○○○○
また夏か夜明けのスピードワゴン聴く(朱露)
水鏡風を映して風となる(遅足)


     こもごも
  
番外
半夏雨(はんげあめ)やさしくされてちりぬるよ(童子)
底なしの闇より生まる海蛍(能登)
じじばばも美人も伝う片陰り(能登)
蚊帳辺りに蛍放って眠りたる(立雄)
父の日の笑顔揃いし十一人(立雄)
古希迎え次男に挑む腕相撲(立雄)

   

次回は7月19日(水)午後6時~ 安田屋
題詠は一句「水(夏の水)」です。

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