575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

夏の雨日記だらだら嘘話    朱露

2010年05月15日 | Weblog

    半世紀分の日記帳が積んであるが、
    どれを読んでも往生際が悪い文章。
    正直に事実と感想を書いていない。
    私がコンニチアルハ・・・馬鹿メ。

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ジュウニヒトエ 草女

2010年05月14日 | Weblog
 多分、小学校の2年生か3年生のころ学校の帰り道、淡い薄紫の花をたくさんつけ、穂になっている草を見つけ摘んで帰った。こんなきれいな花が野の花か思ったことまでは記憶にあるが、その後どうしたかは全く覚えがない。花の形態はずうと記憶にあって大人になり、植物図鑑で、あれはジュウニヒトエに違いないと思うようになった。

 しかし、それ以後ジュウニヒトエを見たことがない。シソ科キランソウ属の多年草で絶滅危惧種ではないが、その姿を見ることがないのだ。高山植物はそれなりに保護の手がさしのばされるが、普通の道端や草地に生える植物の方が生える環境を失っていると思う。

 4月の観察会は中津川市の星ヶ見公園であった。そこでひょっとしたら、ジュウニヒトエかニシキゴロモになりになりそうな草をみつけた。50年以上も忘れなかった花に会いたいと連れ合いに頼み込んで行ってもらった。11日は高速道路工事で猛烈に渋滞しているうえに天気予報に反して雨。行き先変更して国道19号を多治見から名古屋に向かって走っていると反対側の斜面にジャケツイバラが咲いているではないか。
海上の森にもあるが、遠い場所なのだ。またまた頼み込んでUターンしてもらう。トンネルを抜けて緩いカーブの先、トラックがクラクションを鳴らして走りぬける。
ゆっくり写真をとるというわけいはいかなかったが、嬉しい出会い。

 翌日、再び星ヶ見公園を目指す。気楽にナビに入れればいいと出発したら、ナビにはいっていないし、何人かの人に尋ね尋ねやっとたどり着いた。連れ合いは疲れ果てて私だけでジュウニヒトエを探しにに行く。目指す草はあったが、まだ小さな蕾をつけているだけ。穂状の蕾はジュウニヒトエを思わせる。三度目ってあるかしら?

 なお、現在よく見かけ、ジュウニヒトエといわれている植物は、セイヨウジュウニヒトエともアジュガとも呼ばれている輸入された園芸品種でよく似ているが、在来のジュウニヒトエとは二味ぐらい違う。

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更衣箪笥の隅に母が居る    朱露

2010年05月14日 | Weblog

    私より相当若いので娘みたいな女。
    極道者と結婚して一生を棒に振る。
    私にそう言ったので怒鳴り飛ばす。
    責任を取れと言ったら泣いて謝る。

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名古屋案内   麗

2010年05月13日 | Weblog
週末、京都から名古屋に友人が遊びに来てくれました。
実は彼女は13歳で視力を失いましたが
果敢にも単身アメリカ留学をした強者です。

名古屋は初めてと言う彼女にどこを案内したらいいかと
遅足さんにも相談したところ熱田神宮を勧められました。ありがとうございました。

当日は夏日を記録する暑さでしたが、熱田の森は爽やかで心地よい薫風に包まれました。
参道を歩くと「いい臭い」と彼女。宮きしめんのお店からでした。
玉砂利のさくさくという音。柏手の音。鳥のさえずりなど体感してくれたようでした。
参拝のあとは勿論「ひつまぶし」のお昼。
出汁のお茶漬けも堪能してもらいました。

その後バラ園に行き色んなバラの香りをかぎ、花びらにも触れて
五月晴れの一日を一緒に過ごしました。


「目に見えるように話す」。
情景を言葉にする機会に恵まれましたが、
実際はなかなか難しく我が身のふがいなさも感じました。

名古屋にも気楽に触れる展示物が多い美術館などがあればもっと魅力的な街になるかも。
色んなことを感じた一日でした。

       薫風をまといてバラに包まれる   麗
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何もせぬ中で何する更衣    朱露

2010年05月13日 | Weblog

      六十才ぐらいから何もしていない。
      その前は何かしたかが問題になる。
      人に語ることが何にもない人生だ。
      食べ物と人の好き嫌いが強くなる。

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五月晴      遅足

2010年05月12日 | Weblog
5月句会が近づいてきました。
宿題は「五月晴」です。

日常生活では、5月のよく晴れた空のことですが、
俳句の世界はまだ陰暦が生きていますので、
五月雨(さみだれ)の合間の晴れのこと。
梅雨晴間と同じ意味です。

最初は違和感がありました。
習うより慣れろ、で、今はそんなものかと。

さらに世代交代が進んでいくと、
この違和感は大きくなり、
転換点がやってくるんでしょうね。

そういえば鼻濁音も今では絶滅危惧種・・・
日本の東のほうが中心地。西は少ないとか。
また、やまとコトバに一番多く、次いで漢字、
一番少ないのはカタカナ語だそうです。


 コインロッカーあけて取り出す五月晴   遅足





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夏めくも足指の先冷たきまま    朱露

2010年05月12日 | Weblog


      情けない句だと言われても仕方ない。
      五月十二日快晴無風朝六時半の状態。
      動かなければ一日冷えた足で暮らす。
      そこでこれから野山を徘徊しに行く。

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食肉目ネコ科大形動物   鳥野

2010年05月11日 | Weblog
久しぶりの動物園、初夏らしく晴れた土曜日とあって、家族連れで大賑わい。
バーさんが一人というのでは、いかにも場違いです。

でも構うことはない。会いたいヤツに会いにいくのだもの。
ワタシめ。食肉目ネコ科の大形動物が大好き。時々、堪らなく会いたくなるのです。

ピューマ、ジャガー、ヒョー、ライオン、そしてお目当ての「ユキヒョー」と「アムールタイガー」。
コハクとルビリンという名で呼ばれています。

飼われても、威厳を失うことのなかったユキヒョーの「パトラ」はこの2月に21歳9ヶ月の記録を遺して逝きました。
コハクはその曾孫です。

死もあるし、繁殖のための貸し出しもあるし、思い立った時に出かけなければ、いつ会えなくなるやも。

かっては動物園は避けていました。人間のエゴ。生地から奪われ、檻や柵で囲い込まれて、動物たちの悲しみに満ちていて、と。

やがて、園はいくつかの大切な役割を果たしていることを知りました。
動物に真向かう子供たちの笑顔も救いです。

近々、また会いに行きます。

 ・ 混凝土の岩に寄りていしユキヒョーは振り向きざまに尿放てり

                         鳥野



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筍         ぐ

2010年05月10日 | Weblog
 タケノコは、一日で120センチ近く成長し、三・四週間で親株と同じ二十メートルに
成長するそうです。

 日本への伝播も1736年薩摩藩主島吉貴が琉球から孟宗竹を取り寄せ、その後二株が献上され、1810年頃には全国に広がったといいます。その頃には江戸ではあちここちに竹藪が見られたと言います。

  堀食らふ我がたかうなの細きかな   蕪村

  筍に木の芽をあへて祝いかな     子規
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赤痢菌体内走る昭和の夏   朱露

2010年05月10日 | Weblog

    昭和十三年四才の夏激烈な高熱痙攣。
    幼児の急性伝染病「疫痢」で隔離す。
    ふと気がついたら「平成」の御代だ。
    この七十年何処で何をしていたのか?

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先生のいない句会    遅足

2010年05月09日 | Weblog

『仲間との議論はほんとうに有益でした。
たとえば何か疑問が生じた時、先生に質問したとすると
正しい答えが返ってくれば、それで終りです。
でも、その疑問について友人同士で議論したりすると
みんなの考えが縦横に広がっていくんです。
その過程で相手に教えたり、教えられたりの切磋琢磨ができるし
いままで気づかなかった新しい発見が生まれることもあります。』

これはノーベル賞を受賞した益川さんの本「フレフラのすすめ」に
載っていた文です。

また大学の先生に質問に行ったら
「そんなこと急に聞かれても分かるか。
この本を貸してやるから自分で調べて来い」と
言われたそうです。

益川さんは、名古屋の鶴舞小学校から北山中学、
向陽高校、そして名古屋大学というコースを通った方。
私のすぐ近くに、そんな方がいたのか!と
ビックリしています。

本は15歳の若者むけのもので、読みやすくて面白かったです。

とくに冒頭の部分は、俳句の世界も同じだと感じました。
①ホントウの楽しみは、自分でいろいろ考えることにある。
②句会では、いろいろな意見が出て、いろいろな読み方を
交換しあう。

575の会のような先生のいない会に存在理由があるとすれば、
活発な議論が生まれる会を目指すことにあるのでは?













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寂として声なき団地朝曇     朱露

2010年05月09日 | Weblog

    「寂」は、ここでは「せき」と読みます。 
    「朝曇」は暑くなる予感がする夏の季語。
    我が家の五十米先から団地が延々と続く。
    ポルトガル語と日本語ゴチャマゼの世界。

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間違い探し   遅足

2010年05月08日 | Weblog
雑誌・新聞などでよくある間違い探しゲーム。
時々楽しんでいる。
ところが先日、どうしても分からない。
最後の一ヶ所が・・・

ついに断念!
答えをみてしまった。
間違いは、線ではなく、ハイライトという反射光を
太い線にした部分。

どうも、その辺りがアヤシイという感覚はあった。
しかし、見れども見えずだった。

眼はみていたのであるが、
しかし脳が見ていなかった。

    

俳句の写生ということを考えてしまいました。
写生とは、既成観念を殺して、ものをあるがままに見る、
と言うこと。
しかし目は見ていても脳がみていない状態では
発見は出来ない。

先入観を捨てて、ものごとを見る。
歳をとればとるほど、難しくなる。

目と脳の共同作業がうまく行った時に
一句を授かるのではないだろうか?

    






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明早しショパンの子犬噛みつきぬ    朱露

2010年05月08日 | Weblog

      「普天間・鳩山・徳之島」私ならどうする。
      「鳩山」の所へ「自分」を入れて考え込む。
      「考え込む」までもない人も沢山居そうだ。
      「子犬のワルツ」一分五十秒の間に作った。

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オーニソガラム・アラビカム        草女

2010年05月07日 | Weblog
 その切り花を、桑名のはな広場で買ったのは、4月25日。純白で6~8枚の星型の花
は我が庭のオオアマナに似ている。庭のオオアマナは草丈が10㎝ほどで、日光が当た
れば花開くがそうでないと1日中での閉じたままでとても切り花にできない。ただも
う何十年もほうておかれても毎年律儀に芽を出し早春から白い花をさかせる。最近似
た花を花屋で見かけるなあと思っていたので気前よく買ったというわけ。

 調べてみると、オーソニガム・アラビカムという名前で和名はあってクロホシオオ
アマナだ。雄しべに囲まれた雌蕊が大きく黒いから和名は花の様子を表している。花
は平たく押し込まれたような蕾の周りを取り囲むように咲く。1輪の大きさは4㎝位
だから純白で豪華であり、ブーケの人気というのも頷ける。これによく似ていて蕾が
穂状に立ち上がるオーソニガラム・シリソイデスがありいま花屋にはこちらの方が多い
とおもう。残念ながらこちらには和名がない。

 とり上げた3種類の植物は全て外国産、南アフリカや地中海沿岸が原産地で輸入の
早さが手に余るくらいなので和名がなく、学名が花の名前になっているものも多い。

 産地で買った花は長く持つと思っていたのに、4月下旬にもう元気さが感じられな
い。なにさとぼやいていたら、5月になって驚く変化をみせた。ゴールデンウィーク
の暑さの中、平たく押し込まれていた蕾の茎がどんどん伸び、全部の花が開いたのだ。見
事な円錐状の花穂になり、黒かった雌蕊が翡翠のような緑になった。それまで余り香
らなかったのに玄関中香りで一杯になった。今までも植物の力に尊敬と畏怖の念を抱い
てきたが、これには吃驚した。

 オーニソガラム・アラビカムは満開になると急速に枯れ始め、11日め処分した。こ
れでユリ科の花の匂いに弱い家族との摩擦はさけられたが、植物の持つ力のすごさを
再認識した。舌を噛みそうだし、覚えらると思えない名前だがこの花はずうーと心に残
るだろう。

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