相思はぬ・・・巻四・六〇八 笠女郎
相思はぬ・・・巻四・六〇八 笠女郎
「相思はぬ 人を思ふは 大寺の 餓鬼の後方に 額づくがごと」
校訂原点(漢字)
「不相念 人乎思者 大寺之 餓鬼之後尒 額衝如」
現代語訳と解説
「思ってもくれない人を思うなんて、大寺の役にも立たぬ餓鬼像を、しかも後ろからひれ伏して拝むみたいなものです」
どんなに思っても、遂げることのない想い。
どんなに虚しくても、簡単にあきらめることのできない恋だったのでしょう。
この歌で、恋の相手である大伴家持を餓鬼と例えたのは、笠女郎です。
万葉集の巻の四には彼女が家持に贈った歌、二十四首が収められています。
その中で、彼女の移り行く恋心は、「思う」と「恋」という言葉と共に表現されました。
「思う」とは、遂げられないからこそ心が重く沈むこと。
「恋」とは、相手の魂を乞うことです。
ところが二十四首の最後の歌になると「思い」も「恋」も出てこなくなり、結局、この恋は成就せずに終わりを告げました。
しかし、歌の才能は認められていたようです。
家持に歌を贈った女性の中で、最も多く万葉集に収められているのが笠女郎の贈った恋の歌なのです。
相思はぬ・・・巻四・六〇八 笠女郎
「相思はぬ 人を思ふは 大寺の 餓鬼の後方に 額づくがごと」
校訂原点(漢字)
「不相念 人乎思者 大寺之 餓鬼之後尒 額衝如」
現代語訳と解説
「思ってもくれない人を思うなんて、大寺の役にも立たぬ餓鬼像を、しかも後ろからひれ伏して拝むみたいなものです」
どんなに思っても、遂げることのない想い。
どんなに虚しくても、簡単にあきらめることのできない恋だったのでしょう。
この歌で、恋の相手である大伴家持を餓鬼と例えたのは、笠女郎です。
万葉集の巻の四には彼女が家持に贈った歌、二十四首が収められています。
その中で、彼女の移り行く恋心は、「思う」と「恋」という言葉と共に表現されました。
「思う」とは、遂げられないからこそ心が重く沈むこと。
「恋」とは、相手の魂を乞うことです。
ところが二十四首の最後の歌になると「思い」も「恋」も出てこなくなり、結局、この恋は成就せずに終わりを告げました。
しかし、歌の才能は認められていたようです。
家持に歌を贈った女性の中で、最も多く万葉集に収められているのが笠女郎の贈った恋の歌なのです。