日本男道記

ある日本男子の生き様

徒然草 第百六十段

2022年07月12日 | 徒然草を読む


【原文】 
門に額懸くるを「打つ」と言ふは、よからぬにや。勘解由小路の二品禅門は、「額懸くる」とのたまひき。「見物の桟敷打つ」も、よからぬにや。「平張打つ」などは、常の事なり。「桟敷構ふる」など言ふべし。「護摩焚たく」と言ふも、わろし。「修する」「護摩する」など言ふなり。「行法も、法の字を清て言ふ、わろし。濁りて言ふ」と、清閑寺の僧正仰せられき。常に言ふ事に、かゝる事のみ多し。 

【現代語訳】  
門に額縁を懸けるのを「打つ」と言うのは、よい言い方ではないのだろうか。勘解由小路二品禅門は、「額を懸ける」と言っていた。「祭り見物の桟敷を打つ」と言うのも、討つや、撃つのようで、よくない言い方なのだろうか。「テントの土台を打つ」と言うのは、普通に使う言葉だ。しかし、「桟敷を構える」と言った方が良いのかも知れない。「護摩の火を焚く」と言うのも、「護摩」という言葉に焚くという意味が含まれているので良くない。「修行する」とか「護摩をする」と言うのである。「行法も、清音でギョウホウと言うのは、良くない。ギョウボウと濁音で言うのだ」と、清閑寺僧正が言っていた。普段使う言葉にも、こんな言い方が色々とある。

◆鎌倉末期の随筆。吉田兼好著。上下2巻,244段からなる。1317年(文保1)から1331年(元弘1)の間に成立したか。その間,幾つかのまとまった段が少しずつ執筆され,それが編集されて現在見るような形態になったと考えられる。それらを通じて一貫した筋はなく,連歌的ともいうべき配列方法がとられている。形式は《枕草子》を模倣しているが,内容は,作者の見聞談,感想,実用知識,有職の心得など多彩であり,仏教の厭世思想を根底にもち,人生論的色彩を濃くしている。

Daily Vocabulary(2022/07/12)

2022年07月12日 | Daily Vocabulary
28951.in this time and age (現代では)
In this day and age, working from home is becoming the norm 
28952.make it (成功する ) to be successful at something, for example in your job/to succeed in getting somewhere in time for something or when this is difficult
If you can make it in Hollywood, you can make it anywhere. 
28953.all corners of (世界中、全国各地 )to use all of something and not have any more left
Unfortunately, the coronavirus spread into all corners of the world. 
28954.trick (コツ・秘訣 )a way of doing something that works very well but may not be easy to notice/something you do in order to deceive someone
There's actually a trick
28955.get the hang of  (コツをつかむ)to learn how to do something or use something
I'm starting to get the hang of it.