神様のカルテ 3 | |
クリエーター情報なし | |
小学館 |
【一口紹介】
◆内容紹介◆
医者にとって大事なことは、続けることだ。
栗原一止は、信州にある「24時間365日対応」の本庄病院で働く内科医である。
医師不足による激務で忙殺される日々は、妻・ハルの支えなくしては成り立たない。
昨年度末、信濃大学医局からの誘いを断り、本庄病院残留を決めた一止だったが、初夏には恩師である古狐先生をガンで失ってしまう。
落ち込んでいても患者の数が減るわけではない。
夏、新しい内科医として本庄病院にやってきた小幡先生は、内科部長である板垣(大狸)先生の元教え子であり、経験も腕も確かで研究熱心。
一止も学ぶべき点の多い医師だ。
しかし彼女は治ろうとする意思を持たない患者については、急患であっても受診しないのだった。
抗議する一止に、小幡先生は「あの板垣先生が一目置いているっていうから、どんな人かって楽しみにしてたけど、ちょっとフットワークが軽くて、ちょっと内視鏡がうまいだけの、どこにでもいる偽善者タイプの医者じゃない」と言い放つ。
彼女の覚悟を知った一止は、自分の医師としてのスキルに疑問を持ち始める。
そして、より良い医者となるために、本庄病院を離れる決意をするのだった
【編集担当からのおすすめ情報】
シリーズ200万部のベストセラー、
二年ぶりの新作にして、シリーズ第一部の掉尾を飾る最高傑作ついに登場!
全五話からなる極上の物語をお楽しみください。
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
「医者をなめてるんじゃない?自己満足で患者のそばにいるなんて、信じられない偽善者よ」。
美しい信州の情景。命を預かる仕事の重み。
切磋琢磨する仲間。温かい夫婦の絆。青年医師・栗原一止に訪れた、最大の転機。
【読んだ理由】
第三作。
【印象に残った一行】
美しい信州の風景と、息苦しい窮屈な日常は、相も変わらず眼前を埋めている。
子供の頃は、二十歳といえば充分に大人で、三十歳はもうお年寄り、四十歳以上はことごとく神仙の類のように思っていたものだが、いざ三十を迎えみれば、悟りも発見もあったものではない。
もとより不自由の大地に理不尽の柱を立て、憂鬱と圧迫の屋根をかけたものが、人生という掘立小屋である。
みんな医者を便利な小道具か何かと勘違いしているのよ。昼も夜も働らかせて、土曜日も日曜日も呼び出して、散々頼っておきながら、ミスを犯したと知った途端、あっさりと掌を返して、やっつけようとする。
もとより平坦なばかりの毎日であるはずがない。険谷を渡らねばならない時もあれば、闇夜を手探りで進まねばならない時もある。
【コメント】
いつも読後にこころに灯りがともる。皆さんにお奨め。
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