新宿で小田急に乗り換え、家を出てから1時間半で鶴川駅に降り立った。新神会の5人のメンバーは定刻前に揃ってバス停に向った。
鶴川駅は自分が想像していた以上に開けた郊外の大きな駅で駅前の広いバスターミナルにひっきりなしにバスが発着していた。
会のメンバーの皆さんに、バス路線の中では「武相荘」(ぶあいそう)に一番近いルートを探してもらったので 最寄りのバス停から武相荘までは5,6分で着いた。
武蔵の国と相模の国の両方に近い地にあるから 武の字と相の字を組み合わせて「武相荘」(ぶあいそう)、と名付けたそうだ。
白洲次郎と正子に関する出版物の何冊か読み、NHKで伊勢谷友介が好演したドラマシリーズ「白洲次郎」を楽しんだことがあるので「武相荘」とは
どんなところか行ってみたかった場所だった。
武相荘の中は撮影禁止だったので内部の模様はパンフレットから引用。
武相荘は夫妻が鶴川に土地を見つけて山荘を造ったと思い込んでいたが、行ってみて 人が住まなくなって長い豪農の家を購入して手を入れて住みだしたということを知った。
そのせいか 奢侈なところは微塵もなく 実質的にして 余裕ある住空間があった。
二人はともに当時の日本の上流階級の生まれ育ちだから 室内の随所にそれが伺えたが 恵まれた環境の中にしては
いささかも華美や豪奢に走ることがなく「ありのままに土の上に生きた」のだと感じた。確かに彼らには見栄を張らないといけないという俗世間や俗人の要素は何もない(笑)。
続く。