安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

レッド・ガーランド REVISITED!

2008-06-15 19:48:39 | ピアノ

マスコミに勤務する仲のいい友人が、7月1日付で長野から岡山に転勤することになりました。彼は、3年間単身赴任でしたが、その間、週末になると決まって渓流釣りやスキーに出かけて行き、信州の野山を堪能していたようです。送別会を兼ねた飲会の席上、定年後は長野に帰ってきたいと話し、年に一度はスキーに訪れると宣言していました。再訪(REVISITED)という題名のアルバムです。

RED GARLAND (レッド・ガーランド)
REVISITED! (Prestige 1957年録音)

  Revisited

代表的なモダン・ジャズ・ピアニストの初期の作品です。はじめは、マイルス・デイビス(トランペット)グループの一員として知るところとなりましたが、「グルービー」をはじめとしたピアノ・トリオの作品はジャズ・ピアノの愉しさを極めたもので、随分と親しんできました。

メンバーは、ガーランド(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、アート・テイラー(ドラムス)に、ケニー・バレル(2曲だけ、ギター)が加わっています。マイルスのグループのドラマーはフィリー・ジョー・ジョーンズですが、彼は強力なだけにピアノ・トリオではアート・テイラーの方が相応しいと判断されたのでしょう。

曲目は、「Billy Boy」、「Four」、「Hey Now」、「The Masquerade is Over」、「Walkin’」、「It Could Happen to You」など8曲で、バップ・ナンバーの「Four」と「Walkin’」にバレルが加わっており、いわばホーンの代わりを務めています。コロコロとしたやや甘めの音に、調和がとれたブロック・コード、そして気の利いた出だしのフレーズなど、この作品でもガーランドの良さが堪能できました。

最近では多種多様なピアニストが登場し、レッド・ガーランドは古典の部類に入りますが、ゆっくりしたいなどというときには最適です。ポール・チェンバースが弾くラインもメロディアスで素晴らしく、次第に音量を大きくして聴き入ってしまいました。