新譜で発売されるCDのジャケットにいろいろな趣向が凝らされています。スイング・ジャーナルの広告を見ただけでも、ヴィーナスやバーズレーベルのものなどは脚線美を強調したものが目につきます。例えばグラント・スチュアートのものです。脚線美ものは昔からありますが、ギターの横から綺麗に脚が伸びている下記作品のジャケットは好みです。
HOWARD ROBERTS (ハワード・ロバーツ)
GOOD PICKIN'S (Verve 1957年録音)
ハワード・ロバーツ(ギター)は、日本のジャズファンの間であまり話題に上ることがないような気がします。60年代にキャピトル・レーベルに多数の録音がありますが、多くをスタジオ・ミュージシャンとして過ごしていることも理由のひとつかもしれません。けれども、スイングする洗練されたプレイは一聴の価値があります。
このアルバムはロバーツの第2作目でウエスト・コーストの仲間とジャズを演奏したもの。ロバーツ(ギター)の他に、ビル・ホールマン(テナー・サックス)、ピート・ジョリー(ピアノ)、レッド・ミッチェル(ベース)、スタン・リーヴィ(ドラムス)というメンバー。
このアルバムを買った理由は、好きな曲「Will You Still Be Mine」と「When The Sun Comes Out」が入っていることです。他にもスタンダードの「All The Things you Are、「Lover Man」、「Relaxing at Camarillo」、「Easy Living」、「The More I See You」やロバーツ自作の「Terpsichore」など全10曲です。
スローな「Easy Living」は、ロバーツのプレイをフューチャーしており、単音を繊細に響かせ、コードワークも聴きごたえがあります。「When The Sun Comes Out」では、ギターがメロディーを快適に奏でます。「Relaxing at Camarillo」でのプレイはスピード感もあってなかなかのものですが、テナーやピアノとソロを分け合う曲が多く、もっとギタープレイを聴きたくなるアルバムでもあります。