安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ピア・アンジェり ITALIA

2010-05-02 10:55:06 | ヴォーカル(L~R)

長野市の自宅小庭にあるカイドウ(花海棠)の花がようやく咲きました。例年より遅いような気がしますが、紅桃色がなかなか美しいです。花海棠(ハナカイドウ)といえば、「海棠の雨に濡れたる風情」という成句があり、その意味は「美人が雨にぬれた海棠の花のようにうちしおれている、可憐なようすのたとえ」ということです。可憐な女優さんのアルバムを聴いてみます。

PIER ANGELI (ピア・アンジェリ)
ITALIA (ROULETTE 1959年頃録音)

 Italia

その昔、池袋のメモリーレコード店で、壁に飾ってあったピア・アンジェリ「ITALIA」のオリジナルLPを指さしながら「可愛くてよいですよ」と、店主から薦められたことがありました。その時は別のものを買いましたが、後になって購入すればよかったと随分と後悔したものです。未だLPは持っていないので、CDで聴いています。

彼女は、イタリア本国で「明日では遅すぎる」でデビュー、MGMの目にとまり、ハリウッドデビューし、ポール・ニューマン主演「傷だらけの栄光」や「銀の杯」に出演。ジェームス・ディーンの恋人でしたが、母親の反対で、この恋は実りませんでした。彼女は睡眠薬の飲みすぎで(自殺とも)、1971年に亡くなっています。

ハリウッドでは清純派女優として通っていましたが、歌もまさにそういう趣です。内容はイタリア語で歌ったイタリアの歌で、ジャズ・ヴォーカルではありません。全12曲は、古い歌が多いですが、「Volare(飛べ)」と「Torero(闘牛士)」は、当時の新しい曲でテンポが早めです。Volareは1958年サンレモ音楽祭の優勝曲で、はじめに語りの部分が入ります。

「Luna Rossa(赤い月)」、「Amore Baciami(愛はキス)」、「Anema E Core(魂と心)」、「Non Ti Scordar Di Me(私を忘れないで)」、「Arrivederci Roma(さようならローマ)」など、アコーディオン入りの郷愁を誘う伴奏で、これらの名旋律をピア・アンジェリが優しく語るように歌っています。(日本語曲名は、直訳です。)

ホームページに、イヴ・ボズウェル(ヴォーカル)を掲載しました。時間があればご覧ください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう イヴ・ボズウェル

【自宅(長野市)の花海棠】

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バラ科のリンゴ属の低木です。花が垂れさがっていますが、ここに雨があたると下をうつむいたような風情になるのでしょう。