安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ソニー・ロリンズ ON IMPULSE!

2011-02-20 07:42:50 | テナー・サックス

先日の飲会で、ある建設系会社の社長から「畑違いだけど、信州新町(長野市)の道の駅でそば屋もやっているので寄ってみて」と言われたので、安曇野市から長野市に帰る途中に寄ってみました。「そば信」というお店ですが、そば粉は、近くの左右高原でとれるものを使っていて、まさに地産地消のお店です。従業員がきびきびとして気持ちがよく、そばも美味しいものでした。後で知ったのですが、「そば信」は長野県内の道の駅の中でも傑出した飲食店だそうです。副業とはいえすごいですね。豪快なテナーを聴いてみます。

SONNY ROLLINS (ソニー・ロリンズ)
ON IMPULSE!  (IMPULSE 1965年録音)

 On_inpulse

ジャズの巨人ソニー・ロリンズの人気アルバムです。ロリンズは1959年にジャズシーンから姿を消し、61年に復帰後RCAに録音、続いてインパルスに録音し、68年に再び隠棲します。RCA時代は、フリー・ジャズに近寄っていたのですが、あまり良さが感じられませんでした。僕は、この作品を購入し初めて聴いたときに、内容がメインストリームに回帰するもので、しかも活力に満ちていたので、安堵したことを覚えています。

この作品を聴きたくなるもう一つの理由は、お気に入りの曲、マット・デニス作曲の「Everything Happens to Me」が入っていることです。フランク・シナトラの歌でヒットし、歌詞自体は「僕には悪いことばかりが起きる」という中身ですが、コード進行の面白さなどから、インストで取り上げる人の多い曲で、バド・パウエル(p)もやっています。

メンバーはソニー・ロリンズ(ts)、レイ・ブライアント(p)、ウォルター・ブッカー(b)、ミッキー・ロッカー(ds)で、ブライアントはスタンダードの演奏にぴったりですし、他も堅実なメンバーです。曲は、「On Green Dolphin Street」、「Everything Happens to Me」、「Hold 'Em Joe」、「Blue Room」、「Three Little Words」で、「Hold 'Em Joe」を除きスタンダード。

「On Green Dolphin Street」の出だしからぞくぞくします。おなじみのテーマも、変幻自在なヴァリエーションを付けた吹き方で、いかにもエネルギッシュです。スローな「Everything Happens to Me」は、どっしりとしたロリンズに対して、可憐というべきブライアントのソロの対比も面白い。「Hold 'Em Joe」では、カリプソリズムに乗りロリンズは次々とフレーズを繰り出していきます。「Blue Room」は、ズート・シムズの演奏(「Zoot」(Argo)に収録)との聴き比べも楽しい。

信州新町道の駅 「そば信」

「もりそば」は、盛りが大きく、480円という値段がうれしい。値段の安さに加えて、大根の絞り汁をつゆに使った「おしぼりそば」や天ぷら、信州新町名物のジンギスカンなどメニューも豊富なので、リピーターが多いのもうなづけます。そばは、やや黒みがかっていて、近くでとれるそば粉をつかっているとのこと。ちょくちょく寄ることになりそうですが、新蕎麦の季節には是非訪問したいお店です。

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