半額サービス券の配信があったので、近所のツタヤに行きdvdを物色してきました。目に付いた「Alfie」(1966年製作)に、ソニー・ロリンズ(ts)が音楽を付けていたのを思い出したので、それを借りてきました。イギリス映画で、マイケル・ケイン扮するプレイボーイをめぐるお話ですが、主人公の説明付きのストーリーなので、今一つ映画に没頭できませんでしたが、最後はちょっと物悲しくなります。ロリンズの同名アルバムも久しぶりに聴きましたが、チェットとペッパーの「Playboys」です。
CHET BAKER (チェット・ベイカー)
PLAYBOYS (Pcific Jazz 1956年録音)
ウェスト・コースト・ジャズも折に触れて聴いていますが、その中でも、チェット・ベイカー(tp)とアート・ペッパー(as)は別格です。その二人が揃った、アルバムが悪かろうはずがないと思い、その昔レコード店で手に取った多分初めて発売されたCDを購入したのですが、全く期待通りでした。本来はチェットとペッパーの双頭作品です。
初めて聴いたときには、チェット・ベイカーが明るくハードに吹き、リズムも強力なので、ウエスト・コーストの録音とはいえハードバップに近いという感想をもちました。今聴いてもその印象は変わりませんが、ジミー・ヒース(ts)が、7曲中5曲を提供し、全てのアレンジを行っていることも影響しているのかもしれません。
メンバーは、西海岸オールスターズで、ベイカー(tp)、ペッパー(as)、フィル・アーソ(ts)、カール・パーキンス(p)、カーティス・カウンス(b)、ローレンス・マラブル(ds)。曲は、ジミー・ヒース作の「For Minors Only」、「Resonant Emotions」、「Picture of Heath」、「For Miles and Miles」に、アート・ペッパー作の「Minor-yours」、「Tynan Tyme」です。
ジミー・ヒースのアレンジは、すっきりとしたアンサンブルにしてあり、各人のソロに焦点を当てているかのようです。期待にたがわず、ベイカー、ペッパーはまさに旬のプレイを行い、加えてフィル・アーソのスムーズでメロディアスな演奏にも驚かされます。リズム陣も、カール・パーキンスのはじけるようなピアノをはじめ推進力があります。どの曲もよいですが、ことに「For Minors Only」、「Minor-Yours」、「C.T.A」。