安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

フランク・シナトラ IT MIGHT AS WEll BE SWING

2011-02-09 23:36:15 | ヴォーカル(S~Z他)

2月に入り節分 も終わると、ショッピングモールやデパートはバレンタインデイ一色です。多分にお菓子屋さんのためではありますが、こういう思いを伝える日があってもいいですね。バレンタインデイに相応しい曲といえば、「My Funny Valentine」が定番ですが、女性、男性を問わず相手に愛を告げる歌として「Fly Me To The Moon」なんてのもよいのではないでしょうか。フランク・シナトラの歌で聴いてみます。

FRANK SINATRA (フランク・シナトラ)
IT MIGHT AS WELL BE SWING (Reprise 1964年録音)

 Itmightaswellbeswingreprise

歌詞の大意ですが、「私を月に飛ばせて、星の間で遊ばせて。そして火星や木星の春を見させて、言い換えれば私の手をとってキスしてほしいの、あなたが好きだということなの」という例えが面白い歌で、ヴァースも気が利いています。使う人はいないでしょうが、バレンタインデイにも使えそうではありませんか(笑)。

「Fly Me To The Moon」は、1954年にバート・ハワード(Bart Howard)が作詞作曲し、はじめはIn other words(言い換えれば)という題名で、フェリシア・サンダーズが歌いました。元は、ワルツだったのですが、1962年にジョー・ハーネルがボサノヴァにアレンジして知られるようになりました。シナトラの他、ナット・キング・コール、トニー・ベネットなど多くの人が歌っています。

豪華なミュージシャンが集まりました。歌はフランク・シナトラ、伴奏はカウント・ベイシー楽団、編曲はクインシー・ジョーンズです。曲は、「Fly Me To The Moon」、「I Wish You Love」、「I Belive In You」、「More」、「I Can't Stop Loving You」(愛さずにはいられない)、「Hello, Dolly!」(ハロー・ドリー)、「I Wanna Be Around」、「The Best Is Yet To Come」、「The Good Life」、「Wives And Lovers」の10曲。ヒット曲中心で、どこかで聴いたことのあるメロディーが多いです。

クインシーのアレンジは、タイトルどおりスイングさせたもので、ストリングスも入りますが、ベイシー楽団のダイナミックなアンサンブルで盛り上げています。「Fly Me To The Moon」も4ビートで、シナトラは気持ちよさそうに歌っています。レイ・チャールスのヒット曲「I Can't Stop Loving You」(こちらの歌詞はバレンタイン向きではありませんので注意!)やサッチモの楽しいヒット曲「Hello Dolly!」など、ポピュラーな曲をハリー・エディソン(tp)などのソロも交えて楽しむことができます。

ウォール街

映画「ウォール街」では、フランク・シナトラの上記アルバム収録の「Fly Me To The Moon」が主題歌として使われています。株式売買におけるインサイダー取引を描いたもので、当時の世相もわかります。オリヴァー・ストーン監督、1987年製作。

  Wallstreetdvd