安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ベティー・ローシェ LIGHTLY AND POLITELY

2011-06-08 21:08:24 | ヴォーカル(A~D)

この前の日曜日、たまたまテレビで、佐渡裕さんがベルリン・フィルを指揮したコンサートの模様や、その練習風景、彼の経歴をまとめたドキュメンタリー番組「夢のタクトを振る日」を見ました。その中で印象的だったのは、佐渡さんが若いころ大学の管弦楽団を指揮したヴィデオを見て、レナード・バーンスタインが才能を見出し弟子にしたというエピソードです。バーンスタインは、すごい慧眼です。今夜はデューク・エリントンが見出した歌手です。

BETTY ROCHE (ベティー・ローシェ)
LIGHTLY AND POLITELY (PRESTIGE 1961年録音)

 Lightlyandpolitelybettyroche

ベティー・ローシェのアルバムは、ベツレヘムの「Take The A Train」が国内盤で何回も再発され、それが代表作といわれてきました。しかし、スキャットも多用する器楽的な歌い回しの曲も多く、いいけど聴きづらかったというのが僕の感想でした。今回のプレスティッジ盤が早くから紹介されていれば、そんな感想にはならなかったに違いありません。

メンバーは、ベティ・ローシェのヴォーカルに、伴奏がジミー・ニューリー(p)、ウォリー・リチャードソン(g)、マイケル・ムリア(b)、ルディ・ローレス(ds)。ギターは「Why Shouldn't I」でソロをとるなど、なかなか達者で聴いている方も心地よく、ジャズ・ファンにもアピールします。

曲はスタンダードの「Someone to Watch Over Me」、「Why Shouldn't I」、「Jim」、「Polka Dots and Moonbeams」、「For All We Know」、「Maybe You'll Be There」、「I Had The Craziest Dream」に、エリントン・ナンバーが3曲で 「Rocks in My Bed」、「Just Squeeze Me」、「I Got It Bad」の10曲。彼女は1940~50年代にデューク・エリントン楽団で活躍しただけに、それらのナンバーは十八番だろうと推測します。

ギター入りのスモール・コンボ伴奏で、ブルージーな歌が聴けます。スキャットが入らないのも個人的には嬉しいです。ギターの前奏からスタートする「Someone to Watch Over Me」や、静かに抑え気味に歌う「Polka Dots and Moonbeams」が代表でしょうか。エリントンナンバーでは、噛んで含めるような大人向けの歌唱をしている「Just Squeeze Me」、そして「I Got It Bad」もコクがあります。

ホームページのヴォーカルにベティ・ローシェを掲載しました。時間があればご覧ください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう ベティ・ローシェ

レナード・バーンスタイン「WHAT IS JAZZ」】

 Whatisjazzleonradbernstein

レナード・バーンスタインは、指揮者、作曲家として高名で、作曲の代表作としてミュージカル「ウェストサイドストーリー」や歌劇「キャンディード」が挙げられます。ジャズにも関心を示して、「What is Jazz」というジャズを解説したアルバム(1956年録音)を作っています。

【佐渡裕指揮「イベール管弦楽曲集」

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佐渡裕がラムルー管弦楽団を指揮したイベールの管弦楽曲集です。ナクソスレーベルでベストセラーを記録したアルバムで、僕もこのCDを購入して聴いていました。