安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

カーメル・ジョーンズ The Remarkable

2011-08-03 23:31:06 | トランペット・トロンボーン

友人から、この果物は美味しいし、珍しいからと、「サマー・クリスタル」という名前のネクタリンをもらいました。ネクタリンは、小ぶりで食べやすいのですが、酸味が強いので、我が家では買うことがほとんどありません。しかし、この品種には驚きました。桃と比べても遜色のない甘さがあり、みずみずしくて、美味しいのです。開発した長野県内でもほとんど店頭に並んでいないようですが、出回ればネクタリンに対するイメージが変わりそうです。フレッシュな作品。

CARMELL JONES (カーメル・ジョーンズ)
THE REMARKABLE (PACIFIC JAZZ 1961年録音)

 Remarkable

トランペッターのカーメル・ジョーンズのデュー作品。1964年には、ホレス・シルヴァーのコンボに参加しますから、注目度も高かったに違いありません。パシフィック・ジャズは、西海岸で活動したレーベルですが、中にはかなりグルービーなものがあり、このアルバムは、その代表的な一枚です。

カーメル・ジョーンズ(tp)、ハロルド・ランド(ts)、フランク・ストラッツェり(p)、ゲイリー・ピーコック(b)、レオン・ベティス(ds)というメンバー。ゲイリー・ピーコック(b)が参加していることもアルバムの価値を高めています。また、ランド(ts)のプレイにも興味が湧きます。

曲目は、D・エリントン作「I'm Gonna Go Fishing」、H・アーレンの「Come Rain Or Come Shine」(降っても晴れても)、ジミー・ボンド作「Night Tide」、カーメルの自作が「Sad March」と「Stellisa」、そして「Full Moon and Empty Arms」(満月と寂しい私)の6曲。「Full Moon and Empty Arms」は、原曲がラフマニノフのピアノ協奏曲第2番です。原曲は映画に用いられるなど、名曲中の名曲です。

「I'm Gonna Go Fishing」は、いかにもこれからFishingだというご機嫌なプレイが聴けます。カーメル・ジョーンズの良く歌うフレーズに、バックのゲイリー・ピーコックのランニングベースがきいています。次の「Come Rain Or Come shine」もブリリアントなジョーンズの音色が冴えます。そして、「Full Moon And Empty Arms」は、はじまってすぐにラフマニノフのコンチェルトとわかる編曲が嬉しい。全体に、F・ストラッツェリ(p)が、ウィントン・ケリーばりのプレイで頑張っています。

【サマー・クリスタル(ネクタリン)】

 Summerprincenekutarin