安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ジミー・レイニー TWO JIMS AND ZOOT

2011-08-14 19:17:48 | ギター

お盆なので、安曇野市の実家に来て、仏壇をきれいにしたり、お墓参りにいったりして過ごしています。こういう行事をすると、敬虔な気持ちになります。もっとも、夜は、ビールを飲んで、すぐに横になってしまうのですが(笑)。こういう日が、たまにあってもよいですね。ちょっと地味めのギターです。

JIMMY RANEY (ジミー・レイニー)
TWO JIMS AND ZOOT (MAINSTREAM 1964年録音)

 Twojimsandzootjimmyraney

ジミー・レイニーは、1950年代にプレスティッジ・レーベルにリーダー作があるなど、名前は一応知られています。しかし、音色の黒さやフレーズにファンキーさがあまり感じられない、クール系のレイニーは、ジャズファンの間で話題に上ることも少なかった気がします。けれども、スイングする長めのフレージング、抒情的なところなど、いい点がいっぱいあるように思えました。

彼のリーダー作の中で、ズート・シムズが加わっているということもあり、密かな人気盤がこの作品です。レイニーはアルコール中毒だったので、活動が途切れたこともありましたが、この時期よくこれを残してくれたものです。ジミー・レイニー(g)、ジム・ホール(g)、ズート・シムズ(ts)、スティーヴ・スワロー(b)、オシー・ジョンソン(ds)というタイトル通りのメンバー。

曲は、ジェリー・マリガンの「Hold Me」、「A Primera Vez」、「Presente De Natal」、「Morning of The Carnival」(黒いオルフェ)、ジョビン作の「Este Seu Olhar」、レイニー作「Betaminus」、ジム・ホールの「Move It」と「All Across The City」、「Coisa Mais Linda」、バートン・レインの「How About You」の10曲。テーマがボサノヴァのリズムで奏されるナンバーが多く、夏向きの一面も。

「Hold Me」では、ボッサリズムでテーマが両ギターにより奏され、シムズ、レイニー、ホールと快調なアドリブが続き、演奏時間の短いのが残念なくらい。急速調の「A Primera Vez」は、ズートのスインギーなソロや2台のギターのからみが聴きもの。「Morning of The Carnival」(黒いオルフェ)は、2台のギターだけで演じられ、レイニーのソロはソフトで哀調を帯びています。バラードの「All Across The City」は、ズート、レイニーのプレイが美しい。全体にソフトなサウンドで、深夜にもおすすめな作品。